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2001 年度 実績報告書

魚類における細胞性免疫を誘導する抗原エピトープの解析システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 12460088
研究機関日本大学

研究代表者

中西 照幸  日本大学, 生物資源科学部, 教授 (00322496)

研究分担者 森友 忠昭  日本大学, 生物資源科学部, 助教授 (20239677)
岡本 信明  東京水産大学, 水産学部, 教授 (40114912)
キーワード細胞性免疫 / 細胞障害試験 / MHCクラスI / IHNウイルス / DNAワクチネーション / ニジマス / モノクローナル抗体 / トランスフェクション
研究概要

1.抗原遺伝子を用いたドナーの感作方法についての検討
1)発現ベクターの構築:IHNウイルスのG4株をRTG-2細胞を用いて増殖させ、RT-PCR法によりIHNVのGタンパクをコードしている遺伝子(1.5kb)を単離した。この遺伝子をヒトサイトメガロウイルスのプロモーターを含んだ発現ベクターへ組み込んだ(pCEP4-IHNV-G)。
2)DNAワクチネーション:予備実験の結果、以下の感作方法が最適であることが判明した。pCEP4-IHNV-GプラスミドDNA100μgをPBS(-)に溶解し、ニジマスの背部筋肉内に5箇所に分けて注射する。1ヶ月おきに2回感作し最終免疫の10日後にリンパ球を分離する。
2.ニジマスにおけるウイルス抗原特異的細胞障害試験法の確立
1において感作したクローンニジマス(C25)よりリンパ球を分離し、エフェクター細胞とした。標的細胞としてMHCクラスIを共有するRTG-2細胞及び共有しないRTE細胞(陰性対象)を用いた。これらの標的細胞を96穴マイクロプレートの各ウエルに2×10^4個ずつ入れ、細胞障害試験の18時間前にIHNVにより感染させた。エフェクター細胞と標的細胞を1:1〜70:1の割合で混合し、20℃で5時間培養し、細胞障害はLDH遊離法により測定した。その結果、感作したエフェクター細胞は、IHNV感染RTG-2細胞のみを障害し(最大約11%)、未感染RTG-2細胞や感染RTE細胞を障害しなかった。また、未感作C25由来のリンパ球はいずれの標的細胞も傷害しなかった。
3.標的細胞におけるMHCクラスIおよびウイルス抗原の発現解析
1)MHCクラスI対立遺伝子(Onmy-UA^*501)の組み換えタンパクに対するモノクローナル抗体(H9)を用いて免疫組織化学的手法により解析した結果、MHC I分子は、主に免疫関連組織に発現すると共にリンパ球、マクロファージ、好中球、赤血球及びRTG-2細胞に分布していた。
2)上記1のpCEP4-IHNV-GプラスミドDNAをRTE細胞にトランスフェクトしたところ、約20%の細胞の細胞質内にIHNV-Gタンパクの発現が認められた。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Dijkstra, J.M., U.Fischer, I.Denda, M.Ototake, T.Nakanishi: "Exogenous antigens and the stimulation of MHC class I restricted cell-mediated cytotoxicity:possible strategies for fish vaccines"Fish & Shellfish Immunol.. 11. 437-458 (2001)

  • [文献書誌] Nakanishi, T., U.Fischer, J.M.Dijkstra, S.Hasegawa, T.Somamoto, N.Okamoto, M.Ototake: "Cytotoxic T cell function in fish"Dev.Comp.Immunol.. 26. 131-139 (2002)

  • [文献書誌] J.Immunology. 168. 260-273 (2002)

  • [文献書誌] Fish & Shellfish Immunol.. 12(印刷中). (2002)

  • [文献書誌] Fish & Shellfish Immunol.. 12(印刷中). (2002)

  • [文献書誌] Dijkstra, J.M., B.Kollner, K.Aoyagi, I.Denda, A.Kuroda, M.Ototake, K.Hashimoto, T.Nakanishi, Fischer, U.: "The rainbow trout classical MHC class I molecule Onmy-UBA^*501 is expressed in similar cell types as mammalian classical MHC class I molecules"Fish & Shellfish Immunol.. 12(印刷中). (2002)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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