研究課題/領域番号 |
12460093
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
左子 芳彦 京都大学, 農学研究科, 助教授 (60153970)
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研究分担者 |
石野 良純 生物分子工学研究所, 機能解析プロジェクト部門, 主任研究員
野村 紀通 京都大学, 農学研究科, 助手 (10314246)
内田 有恆 京都大学, 農学研究科, 教授 (50027190)
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キーワード | 超好熱菌 / 海底熱水孔 / 古細菌 / 耐熱酵素 / 好熱遺伝子群 / 好気性超好熱菌 / ホーミングエンドヌクレアーゼ / 分子系統解析 |
研究概要 |
本研究は、海洋熱水環境からバイオテクノロジーに有用な新規超好熱菌の分離と、その好熱遺伝子群の有する優れた触媒機能の開発を目標としている。 本年度の研究実績は以下の通りである。 (1)市販のロータリーシェーカの断熱材、パッキン、センサーや気相制御装置を改良して、100℃まで200rpmの旋回培養可能な好気性超好熱菌培養装置をサンキ精機と協力して開発した。 (2)長崎県橘湾の浅海熱水口より、90℃で増殖する好気性超好熱古細菌Aeropyrum属の株を分離した。本株は、90℃以上でも活性を有する菌体外プロテアーゼを生産し、部分精製の結果アルカリセリンプロテアーゼの性質を有していた。また本属の分離株のrRNA遺伝子上に、多様なイントロンが存在しており、イントロン切り出しに関与すると推測されるホーミングエンドヌクレアーゼ様のモチーフが認められた。 (3)熊本県杖立温泉より90℃以上で増殖可能な新規超好熱古細菌TE7株を分離した。本株は16S rDNAによる系統解析とDNA-DNAハイブリダイゼーションの結果、Pyrobaculum属の新種であり、好気条件下で最もよく増殖するが、微好気、嫌気下においても増殖する特異性が認められた。
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