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2003 年度 実績報告書

学際研究に基づく世界の穀物需給長期予測

研究課題

研究課題/領域番号 12460098
研究機関鳥取大学

研究代表者

伊東 正一  鳥取大学, 農学部, 教授 (30222425)

研究分担者 加古 敏之  神戸大学, 農学部, 教授 (00121533)
稲本 志良  龍谷大学, 経済学部, 教授 (80026468)
津野 幸人  鳥取大学, 名誉教授 (00036287)
山本 太平  鳥取大学, 乾燥地研究センター, 教授 (00032102)
山路 永司  東京大学, 農学部, 教授 (10143405)
キーワード穀物 / 世界 / 需給 / 長期予測 / 学際研究
研究概要

平成15年度は4年間継続されてきた本研究の最終年度となったが、この1年間に懸案事項であったホームページ「世界の食料統計」をシステム的に改良することができ、データの毎月の更新もその後は継続している。さらに,主要穀物の国際価格のデータを年次別,月別に収集し、さらに,これを数値とグラフで作成することも,当初の計画通り実施することができた。これらのデータはいずれも下記のアドレスに於いて公開している。また、「咳あの食料統計」は日本語、英語、中国語、スペイン語の4カ国語で開設し、世界各国からアクセスがある。特に、2003年末に発覚した米国のBSE問題、さらには2004年1月からの鳥インフルエンザの問題が勃発したあとは,アクセス数が急増している。(http://worldfood.muses.tottori-u.ac.jp)
平成15年度における世界の穀物需給はコメの生産が前年度に比べ若干は回復したものの、これまでの最高であった1999年の4億1千万トンに比べまだ2千万トン(5%)余りを下回っている。これで4年間、これまでの史上最高を更新していないという、歴史上まれな状況が見られる。その一方で、消費量は伸び、在庫が減少しており、市場価格も上昇基調にあることから、2004年度の世界の生産量は2003年度より増大し、これまでの史上最高を5年ぶりに更新する可能性もある。ただ、長期的にはアジアの一人当たりコメ消費量が中国も含め、いまだに減少傾向にあり、世界のコメ消費量が減少傾向に変化する可能性が大きい。
その一方で、ダイズの生産量は2003年度についに2億トンを達成し、驚くべき増産を遂げている。また、市場価格も上昇し、生産量は今後も順調に伸びると推察される。ただ、米国のBSE問題やとりインフルエンザにより、畜産物の生産量が減少することもあり、そうなるとダイズの需要が減退し、価格の低迷を引き起こすことが考えられる。いずれにせよ、2004年3月における1ブッシェル当たりの農家価格8ドルは7年ぶりの高値で、今後は増産に新たな拍車がかかり、同時に値下がりが予想される。

  • 研究成果

    (9件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (9件)

  • [文献書誌] 蔡家声, 伊東正一, 笠原浩三: "SBS米輸入マーク・アップの変動に対する国内相場の影響レベルに関する研究"農業経済論集. 54. 115-120 (2003)

  • [文献書誌] Mattos.Juan de Dios, Shoichi Ito, Koichi Usami: "Effects of the Exchange Rate on the Food Supply in a Model with Non-tradables"農業経済論集. 54. 121-127 (2003)

  • [文献書誌] Mattos.Juan de Dios, Shoichi Ito, Kozo Kasahara: "Macroeconomic Policies and the Food Supply : --Exchange Rate Effects in a Model with Non-tradables--"農業経営研究. 41(1). 122-125 (2003)

  • [文献書誌] 寿盛陽平, 伊東正一, 藤井嘉儀: "米国における1996年農業法(FAIR)とコメの生産性向上に関する研究"農業経営研究. 41(2). 55-58 (2003)

  • [文献書誌] 伊東正一: "アジアのコメ需給と食料安全保障"農業と経済. 6月号. 43-52 (2003)

  • [文献書誌] 伊東正一: "生産と在庫の減少で厳しさ増す世界の穀物需給"農業. 9月号. 56-60 (2003)

  • [文献書誌] Tahei Yamamoto, Hossein DehghaniSanij, Menachem Agassi: "Soil Degradation Rehabilitation Techniques for Irrigated Agriculture in Arid Lands"2003 Open Symposium, Multifunction of Southeast Asian Agricultural Sciences (ISSAAS). (2003)

  • [文献書誌] Rasiah, V., J.D.Armour, T.Yamamoto, S.Mahendrarajah, D.H.Heiner: "Nitrate dynamics in shallow groundwater and the potential for transport to off-site water body"Water, Air, and Soil Pollution. 147. 183-202 (2003)

  • [文献書誌] Hossein DehghaniSanij, Tahei Yamamoto, Velu Rasiah: "Hossein DehghaniSanij, Tahei Yamamoto, Velu Rasiah"Agricultural Water Management. 91-106 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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