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2002 年度 実績報告書

鳥類時計遺伝子のクローニングと概日時計及び光周性測時機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 12460123
研究機関名古屋大学

研究代表者

海老原 史樹文  名古屋大学, 生命農学研究科, 教授 (50135331)

研究分担者 吉村 崇  名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 教授 (40291413)
蛭薙 観順  名古屋大学, 博物館, 助教授 (00126898)
松田 幹  名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 教授 (20144131)
キーワード概日リズム / 光周性反応 / 時計遺伝子 / ウズラ / メラトニン / 卵巣 / 松果体 / 視交差上核
研究概要

我々は、世界に先駆けて鳥類の時計遺伝子(qPer2,qPer3,qClock)をウズラを用いてクローニングした。本研究は、時計遺伝子を中心として、鳥類概日機構と光周性測時機構について解析し、以下の成果を得た。(1)時計遺伝子の発現解析:時計遺伝は、松果体、網膜さらに多くの末梢組織に発現し、特にqPer2,3には明確な概日リズムが見られることがわかった(Molecular Brain Res, 2000)。(2)視交差上核の同定:長い間不明であった鳥類の視交差上核を時計遺伝子の発現を指標として同定した(Am J Physiol, 2001)。(3)時計遺伝子発現に及ぼすメラトニンの影響:メラトニンは鳥類の概日リズムの制御に重要である。そこで視交差上核の時計遺伝子の発現に及ぼすメラトニンの影響を検討した。その結果、メラトニンは時計遺伝子の転与に影響せず、視交差上核細胞間のカップリングに影響するものと推測できた(Eur J Neurosci, 2002)。(4)光周性反応における時計遺伝子の関与:光周性測時機構における時計遺伝子の関連を調べるために、長日及び短日条件での時計遺伝子の発現リズムを視交差上核、松果体、漏斗核などについて調べ、視交差上核や松果体では時計遺伝子の発現パターンが変化するが、光周性反応の中枢である漏斗核では変化しないことをあきらかにした(投稿中)。(5)卵巣における時計遺伝子の機能:卵巣における時計遺伝子の発現リズムを調べ、卵巣時計が排卵を制御する可能性を示唆した(投稿中)。(6)時計遺伝子の発生:ニワトリ胚を用いて時計の発生過程を調べた。その結果、恒暗条件ではリズムの発振が生じないことが明らかになった。(投稿中)。(7)光周性を制御する新規遺伝子:光周性反応にかかわる新規遺伝子を発見し、その機能について明らかにした(投稿準備中)。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] T.Yoshimura et al.: "Molecular analysis of avian circadian clock genes"Molecular Brain Res. 78. 207-215 (2000)

  • [文献書誌] T.Yoshimura et al.: "Identification of the suprachiasmatic nucleus in birds"Am. J. Physiol. R. 280. 1185-1189 (2001)

  • [文献書誌] S.Yasuo et al.: "Effects of melatonin administration on qPaer2, qPer3, qClock gene expression in the suprachiasmatic nucleus of Japanese quail"Eur. J. Neurosci. 16. 1541-1546 (2002)

  • [文献書誌] S.Ebihara: "Zeitgebers, Entrainment and Masking of the Circadian System"ed. K.Honma and S.Honma. 299 (2000)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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