研究課題/領域番号 |
12460130
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研究機関 | 帯広畜産大学 |
研究代表者 |
品川 森一 帯広畜産大学, 畜産学部, 教授 (00001537)
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研究分担者 |
堀内 基広 帯広畜産大学, 原虫病研究センター, 助教授 (30219216)
古岡 秀文 帯広畜産大学, 畜産学部, 助教授 (60238665)
牧野 壮一 帯広畜産大学, 畜産学部, 助教授 (30181621)
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キーワード | プリオン / スクレイピー / 伝達性海綿状脳症 / 構造転換 / 種特異性 / 合成ペプチド |
研究概要 |
感染性プリオン病において、体外から侵入してきた病原性プリオン蛋白質(PrPSc)と正常型プリオン蛋白質(PrPC)が直接会合することが、PrPScの増殖の第一段階である。そこで、PrPCとPrPScの結合に関与するPrP分子上のドメインを調べることを目的として、各種PrP合成ペプチドがPrPC-PrPSc間の分子間相互作用に及ぼす影響について検討した。PrPCがPrPSc存在下でPrPSc様のProteinase K(PK)抵抗性分子(PrP-res)に転換する試験管内転換反応で、PrP合成ペプチドaa117-141、aa166-179、aa200-223はPrPCがPrP-resに転換するのを阻害した。PrP-res産生阻害機構を解析したところ、これらのPrPペプチドはPrPCと結合することにより、PrPCとPrPScの結合を阻害することが判明した。つまり、PrPSc増殖の第一段階であるPrPCとPrPScの結合が阻害された結果、PrP-resが産生されなかったのである。さらにこれらのPrPペプチドは反応条件下ではβシート構造をとる傾向があることから、PrPペプチドがPrPScのPrPCへの結合ドメインを模倣することでPrPCと結合し、PrPC上のPrPSc結合ドメインを占拠する結果、PrPCとPrPScの結合を阻害する可能性が示唆された。 PrPCとPrPScの分子間相互作用を解析する道具として、PrP分子に対するモノクローナル抗体(mAb)パネルを作製した。計34のmAbは認識するエピトープから9群に分類された。グループI〜VIはPrP分子上のリニアエピトープを認識する抗体、グループVII、VIIIはPrP分子上の構造エピトープを認識する抗体であった。また、グループIXはPrPSc特異的エピトープを認識する抗体である可能性が強く示唆された。このパネル抗体は今後のPrPC-PrPSc分子間相互作用の解析に非常に有用な道具となると考えられる。
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