研究概要 |
大シャモ雄3羽と白色レグホーン雌9羽に基づく、ニワトリQTL解析用家系を造成した。本家系は、総計3,000のF_2個体からなる大家系であり、必要に応じ、3つの中家系、9つの小家系に分割可能である。QTL解析の標的形質として、成長、産卵および卵、ならびに肉に関する各種形質を、計測・定量した。 上記家系に基づき、マイクロサテライトDNAマーカ一のタイピング結果および量的形質の計測・定量値を用いてQTL解析を行った結果、成長関連形質のうちの20週齢脚長形質に関し、LODスコアーが22.2を示すhighly significant QTLを第1染色体上に検出した。また、産卵および卵に関する形質のうち、300日齢時卵重に関し、LODスコアーが4.4を越えるsignificant QTLsを、第1,2,3,5,7,12および28染色体上に検出した。さらに、300日齢時産卵率ならびに400日齢時産卵率に関し、やはりLODスコアーが4.4を越えるsignificant QTLsを、それぞれ、第1,2,3,4,7,9および28染色体上、ならびに第1,3,4,7,9および28染色体上に検出した。 また、以上のQTL解析とは別に、600のマイクロサテライトDNAマーカーを我が国独自に開発し、上記家系を用いて、マーカー連鎖地図作製の可能性を検討した。この結果、265マーカー・27連鎖群からなる我が国独自のマーカー連鎖地図を作製し得た。この連鎖地図の遺伝距離は2,600cM、マーカー間の平均距離は9.8cMであった。
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