研究課題/領域番号 |
12460136
|
研究機関 | 帯広畜産大学 |
研究代表者 |
小俣 吉孝 帯広畜産大学, 畜産学部, 助教授 (10132987)
|
研究分担者 |
宇塚 雄次 帯広畜産大学, 畜産学部, 助教授 (30151913)
牧野 壮一 帯広畜産大学, 畜産学部, 助教授 (30181621)
斎藤 篤志 帯広畜産大学, 畜産学部, 教授 (10002263)
見上 彪 帯広畜産大学, 原虫病研究センター, 教授 (20091506)
古岡 秀文 帯広畜産大学, 畜産学部, 助教授 (60238665)
|
キーワード | 原虫感染 / 粘膜免疫 / 感染防御 / 免疫応答 / Toxoplasma gondii / Eimeria stiedai / Cryptosporidium parvum |
研究概要 |
本研究は、粘膜寄生原虫の感染の場において、粘膜免疫応答の効果的な誘導・発現を図ることを目的に、粘膜寄生原虫感染時における宿主の粘膜免疫応答、全身免疫応答、および細胞性免疫の関与について検討し、また、これらの免疫応答を誘導する虫体抗原分子、特に細胞接着関連抗原、有性生殖期虫体特異抗原を標的抗原とし、その免疫学的諸性質の検討、ならびに遺伝子工学的解析を行う計画である。本年度は、基礎的研究として各種寄生原虫特異抗原の生理機能の解析を中心に以下の検討を行った。 Cryptosporidium parvum虫体可溶性抗原の免疫学的特性の検討 C.parvum感染牛の糞便上清中に、感染牛唾液中IgA抗体が強く反応する可溶性抗原を検出、分離精製し、本抗原に対するモノクローナル抗体を作成した。本抗体を用いた免疫生化学的検討の結果、本抗原はC.parvum虫体に由来し、感染に伴い、IgA抗体産生を誘導することが示唆された。 Toxoplasma gondii有性生殖期虫体特異抗原の検索 Toxoplasma gondii有性生殖期虫体のmRNAからcDNAライブラリーを作成し、有性生殖期虫体持異抗原に対する特異抗体を用いたスクリーニングの結果、DNA塩基配列ならびにアミノ酸配列が類似した4つのグループを得た。うちひとつは、細胞周期調節に関与する14-33タンパク質と高い相同性を示し、類似の生物学的機能も有していることを発見した。 Eimeria stiedai虫体可溶性抗原による感染防御効果 Eimeria stiedai感染ウサギの胆汁中に可溶性抗原が存在し、同抗原による感染ウサギでは効果的な感染防御免疫が誘導されることを確認した。現在、抗原の分離精製を試みている。
|