研究課題/領域番号 |
12460145
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
林 信行 佐賀大学, 農学部, 助教授 (50173018)
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研究分担者 |
岡本 悟 佐賀大学, 農学部, 教授 (00041640)
藤田 修二 佐賀大学, 農学部, 教授 (90039339)
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キーワード | 鶏糞 / 炭化 / 炭化炉 / 敷料 / ブロイラー |
研究概要 |
本研究は、鶏糞処理に特化した低コスト炭化炉を試作し、炭化したブロイラー鶏糞を鶏舎で使用するオガクズの代替敷料としてリサイクルすることを目的としたものである。 今年度は、まず、新規に考案した炭化炉の設計・試作と運転条件の検討を中心とした研究を行った。設計にあたっては、(1)ダイオキシン等有害物質が産生しないこと、(2)臭気の発生がないこと、(3)微粉炭を含まず鶏舎内の粉塵発生の原因とならないこと、(4)安価な炉として実機へのスケールアップが可能であり、かつランニングコストが安いこと、(5)臭気吸着能を有する炭化鶏糞が得られること、などの点に留意した。試作炉は、連続処理を可能とするために管状の炉心管を有する構造とした。当初、微粉炭の発生を極力抑える目的で、送り機構をラム式としたが、炉心管壁での抵抗が予想外に大きく、またオガクズのブロック化を生じることが判明した。そこで、スクリュー輸送式に改良を行い、現在運転条件と炭化状態の関係について解析中である。本試作炉は、予想以上に炭化速度が速く、平均滞留時間40分程度で良好な炭化物を得ることができた。また、排気中にダイオキシン等の有害物質が含まれないように2次燃焼バーナーを設け、高温条件下で完全分解するよう設計した。排気の測定は公的機関に依頼し、現在結果待ちの状態である。また、敷料としてのリサイクルを考えた場合、炭化物はある程度の臭気吸着能を有することが望ましいことから、炉の廃熱を有効利用し、かつ連続的に賦活化できる新規賦活化機構の設計を行っている。(640字)
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