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2000 年度 実績報告書

蛋白質相互作用による新たなイオン・チャネル活性化機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 12470019
研究機関山口大学

研究代表者

乾 誠  山口大学, 医学部, 教授 (70223237)

研究分担者 高 知愛  山口大学, 医学部, 助手 (70314797)
山田 康枝  山口大学, 医学部, 助手 (00166737)
木村 佳弘  山口大学, 医学部, 講師 (90301308)
キーワードCl^-チャネル / ClC4 / 酵母two hybrid法 / 融合蛋白質 / 2量体 / 容積依存性Cl^-チャネル
研究概要

本研究は、ユニークな活性化機構を有するイオン・チャネルすなわち容量性Ca^<2+>流入チャネルや容積依存性Cl^-チャネルを対象に、蛋白質間相互作用によるチャネル制御機構を分子レベルで解明するとともに、新たな薬剤の標的を見出すことを目的とする。本年度は、容積依存性Cl^-チャネルとしてClC4につて以下の検討を行った。
ClC4のユニークな構造や開閉機構を明らかにする目的で、ClC4と細胞内で結合する蛋白質の検索を行った。結合蛋白質の検索は、ClC4の細胞質ドメインとしてN末端及びC末端側細胞質ドメインをbaitとして選定し、ヒト脳のcDNAライブラリーを用いて酵母two hybrid法により行った。C末端側細胞質ドメインに対してはポジティブクローンは見い出せなかったが、N末端側細胞質ドメインに対しては10個のポジティブクローンが得られた。これらの塩基配列を決定しホモロージー検索を行ったところ、ポジティブクローンの1つは、ClC4のC末端側3分の1であった。このことは、ClC4のN末端部が他のClC4と結合して2量体を形成している、或いはClC4の他の部分と分子内結合して特異な構造をとっている可能性が考えられる。
このクローンには、細胞質ドメインとして10番目と11番目の膜貫通ドメインの間とC末端側細胞質ドメインが含まれており、これらの細胞質ドメインの融合蛋白質を作成して、in vitroでの結合の再現及び結合部位の同定を行った。その結果、N末端側細胞質ドメインのN末端側の3分の1と10番目と11番目膜貫通ドメインの間の細胞質ドメインが結合することが明らかとなった。
ClCファミリーのCl^-チャネルは、2量体を形成し、1つのモノマーに1つのチャネル孔が有り、2つのチャネルが互いに独立して開閉すると考えられている。今回の結果は、この2量体モデルを物質的基盤から説明する現象である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Jing Zhai: "Cardiac-specific overexpression of a superinhibitory pentameric phospholamban mutant enhances inhibition of cardiac function in vivo."Journal of Biological Chemistry. 275(14). 10538-10544 (2000)

  • [文献書誌] Elena Zvaritch : "The trnasgenic expression of high inhibitory manomeric forms of phospholamban in mouse heart impairs cardiac contractility."Journal of Biological Chemistry. 275(20). 14985-14991 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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