研究分担者 |
竹村 晴夫 札幌医科大学, 医学部, 講師 (20106462)
八田 愼一 札幌医科大学, 医学部, 助教授 (60094223)
宮本 篤 札幌医科大学, 医学部, 助教授 (50166196)
久原 真 札幌医科大学, 医学部, 助手 (80336403)
坂本 淳 札幌医科大学, 医学部, 助手 (40336392)
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研究概要 |
脳黒質細胞に発現するATP感受性Kチャネルのsubformを特異抗体によって同定した。ATP感受性Kチャネルはチャネルポアを形成するKir6サブユニットとその制御をおこなうSURサブユニットからなっているが、SURのsubform, SUR1, SUR2A, SUR2Bを認識する特異抗体を用いて同定した。黒質にはSUR1, SUR2A, SUR2Bすべてのsubformが存在していることが判明した。また、SUR2Bについては、海馬CA3領域のプレシナプスに特異的に存在することを、synaptotagmin抗体との免疫2重染色によって確認した。これまで、SURサブユニットは細胞膜全体に存在することがいわれてきたが、我々の知る限り、シナプスターミナルに存在することははじめての報告である。現在、免疫電顕法を用いてどのようなシナプスに存在しているかを同定中である。また、Kir6.2の抗体も作成し、これらの細胞がKir6.2を発現していることを明らかとした。一方、副腎髄質由来細胞であるPC12を用いて、この細胞にATP感受性Kチャネルが発現していることをRT-PCR法で明らかとしたあと、Kチャネル阻害薬のテルチアピン、CsClを用いて、内向き整流Kチャネルの阻害がNGFによる分化にどのような影響を与えるかを形態、dendriteの長さ、細胞質の大きさ等、形態的に検討した。しかし、これらの薬物は特異的な作用は検出されなかった。細胞外マトリックスの作用について、ラミニン、フィブロネクチン・ポリリジン、コラーゲンによるコートの違いと内向き整流Kチャネルの阻害薬の作用、NGFによる分化の違いについても検討した。ポリリジンコートによる分化が阻害されていたが、その他については優位差を認めなかった。
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