| 研究分担者 |
安田 政実 東海大学, 医学部, 助手 (50242508)
竹腰 進 東海大学, 医学部, 助手 (70216878)
吉村 眞一 東海大学, 医学部, 講師 (30230808)
井上 金治 埼玉大学, 理学部, 教授 (50091963)
梶原 博 東海大学, 医学部, 助手 (20317754)
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| 研究概要 |
科学研究費 報告書
GATA-2は、下垂体細胞においてTSH、FSHへの分化を規定する因子として1999年に報告された核結合蛋白である。また、これまでの我々の検索により転写因子Pit-1はGH,PRL,TSH産生腺腫瘍に、NeuroD1はACT産生腺腫に、またPtx1は各種の下垂体腺腫に発現するユニバーサルな転写因子であることが判明している。本年度は、下垂体腺腫において転写因子GATA-2の発現とその意義について検索した。方法は、免疫組織化学とRT-PCRを用い各種の腺腫(GH,PRL,TSH,FSH/LH,ACTH産生および,糖タンパクサブユニットSU陽性の各群)の腫瘍細胞でのGATA-2の発現を検索し、これまでの諸種の転写因子(Pit-1,Ptx1,NeuroD1など)の発現と比較した。結果として、GATA-2の発現は免疫組織化学的に腫瘍細胞の核に染色され核結合蛋白であることが確認された。また、その発現頻度はTSH産生腺腫に高く、FSH産生腺腫、ゴナドトロピンSU陽性腺腫(臨床的には非機能性)では、極めて低かった。また、これまでの検索により前者では、前例がPit-1陽性であり、後者では多くの腫瘍がPit-1陰性であった。これにより、腫瘍細胞においても、TSH産生腺腫では、GATA-2陽性Pit-1陽性であり、FSH産生腫瘍およびゴナドトロピンSU陽性のでは多くのものは、GATA-2陰性Pit-1陰性であることが機能発現上重要であることが示唆された。両者とも核結合蛋白であり両者の協調作用およびPtx1その他の共役因子と相互作用の分子機構の解明が今後の課題である.ゴナドトロピンSU産生cell linesを含め更に解析中である。
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