研究課題/領域番号 |
12470069
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
伊藤 康彦 三重大学, 医学部, 教授 (00022872)
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研究分担者 |
西尾 真智子 三重大学, 医学部, 助手 (70156040)
河野 光雄 三重大学, 医学部, 講師 (00234097)
鶴留 雅人 三重大学, 医学部, 助教授 (50159042)
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キーワード | パラミクソウイルス / HIV / Cell fusion / FRP-1 / CD98 / 破骨細胞 |
研究概要 |
近年の我々を中心とする研究により、ウイルスの病原性発現に宿主由来因子の役割が明確になってきた。その中でも、Fusion Regulatory Proteins(FRPs)は注目されている。FRP-1分子は4F2/CD98分子であることを我々は明かにした。FRP-1分子はパラミクソウイルスやHIVの細胞傷害性を完全に抑制できる。FRPsは細胞接着因子としての活性を有しており、細胞接着因子とウイルス病原性発現とは密接な関係にある事が明らかになった。1昨年、世界で初めて、FRP-1light chainのクローニングに成功し、細胞膜を12回貫通するアミノ酸トランスポーターであることを明らかにしたが、本年はlight chainに対するモノクローナル抗体を作製した。細胞融合に関与するウイルス側因子の研究も進展して来た。パラミクソウイルスにおいては、F糖蛋白とHN糖蛋白の両蛋白が細胞融合誘導に必要とされて来たが、我々は一つのアミノ酸の違いで、単独細胞融合能を有するF蛋白と有しないF蛋白を見い出し、その分子構造の違いを、立体構造を認識する抗体を作製し、それを用いて解析した。また、単独細胞融合能を有するF蛋白の機能を阻害するモノクローナル抗体を得ることに成功し、その標的がF2とcystein-rich domainであることが明らかになった。FRP-1媒介性破骨細胞形成とRANKL媒介性破骨細胞形成との間のCross-talkを証明した。FRP-1媒介性c-src発現誘導の細胞内伝達機構を解明し、転写因子、Sp1、依存性を明確にした。
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