研究課題/領域番号 |
12470096
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
原田 規章 山口大学, 医学部, 教授 (70116747)
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研究分担者 |
井上 正岩 山口大学, 医学部, 講師 (20335722)
中本 稔 山口大学, 医学部, 助教授 (20227961)
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キーワード | 手腕振動 / 許容基準 / 循環機能 / 知覚機能 / 振動負荷実験 / 加振装置 / 加振ハンドル / 自覚症状有症率 |
研究概要 |
実験的研究と疫学的研究によって、(1)手腕振動に対する生体反応の周波数特性を循環機能のみでなく知覚機能、自律神経機能も含めて明らかにし、(2)振動方向や振動負荷の時間的特性、暴露に付随する温度/騒音条件との関連を明らかにし、(3)振動暴露による生体影響/健康障害に対する、性、年齢、人種、生活環境の影響を明らかにすることによって、信頼性の高い手腕振動許容基準を確立することを目的として研究を遂行中である。 本年度は、昨年度購入したパソコン制御の振動発生装置(加振装置)と熱勾配式血流測定装置、独自に作成した加振装置に固定し被験者による把持力、握り力、温度を制御できる軽量アルミ製の加振ハンドルを用いて、振動負荷による末梢循環機能に及ぼす影響、同じく知覚機能に及ぼす影響、振動の上肢への伝達様式に関する実験的検討を中心に行った。これにより異なる周波数の振動負荷に対する末梢循環機能影響の差を検討するとともに、断続振動曝露による一過性振動感覚閾値変動の予測式の検討、周波数の違いによる振動伝搬率の差を検討した。また、熱帯地域におけるレイノー現象およびしびれ症状の有症率を検討するための予備調査を行った。また、振動負荷による自律神経系への影響を、手腕振動症候群患者の手指冷却負荷による反応を指標に心電図R-R間隔のFFT解析によって行った。研究結果は、国際学会で報告するとともに、国際研究雑誌に投稿した。 さらに、被験者と負荷条件を増やして振動曝露実験を継続するとともに、疫学的データと合わせた解析を行う予定である。
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