研究分担者 |
福永 一郎 香川大学, 医学部, 助教授 (30218945)
浅川 冨美雪 倉敷芸術科学大学, 教養学部, 教授 (20159362)
實成 文彦 香川大学, 医学部, 教授 (60127561)
北窓 隆子 香川大学, 医学部, 講師 (20304579)
平尾 智広 香川大学, 医学部, 助教授 (20325335)
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研究概要 |
揮発性有機化合物(VOCs)の曝露評価においては,尿中の各種代謝物質測定のほか,ヘッドスペースガスクロマトグラフ法を用いた体液中VOCs測定が行われており,低濃度曝露が主流となりつつある現今,後者の体液中VOC側定による曝露評価は特異性にすぐれた方法として重要性を増している。しかし,体液試料採取,特に血液採取において被験者にかける負担は無視できない。また,採取試料は専門の試験研究機関に持ち帰り分析されるが,その間に生ずるVOCs揮散等の誤差問題は十分には解決されていない。そこで,被験者の負担が比較的軽い耳朶血,唾液,尿などの体液を利用したオンサイトモニタリングの手法を開発すれば上記の問題は解消し汎用性の高いVOCs曝露モニタリング法になると考え、市販携帯型ガスクロマトグラフ計(Vioyager,Perkin-Elmer.co ltd)とバイアルヘッドスペース法やシリンジヘッドスペース法を組み合わせた体液中VOC濃度測定法を新たに開発した。この方法によれば、benzene、toluene、trichloroethylene、tetrachloroethyleneなとのVOCsが容易にサブppbレベルまで検出・測定できることが明らかとなった。本法によれば、非職業性曝露者から許容濃度レベルまでの範囲のVOCs曝露を現場で容易にモニタリングできることがわかった。
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