昨年度の検討よりレーザーマイクロダイセクションにより目的とする胆管上皮細胞を選択的に採取することが可能であること、採取した胆管細胞からメッセージの発現を検討することが可能であることが明らかとなった。 今年度は正常および原発性胆汁性肝硬変(PBC)の症例より胆管細胞を収集し、total RNAを抽出後、T7RNAポリメラーゼを用いて増幅し、DNAマイクロアレイを用いて胆管細胞で発現されている遺伝子の解析を検討した。この方法によりDNAマイクロアレイで検討できるまでに遺伝子を増幅することが可能であった。正常肝より採取した胆管上皮細胞とPBCより採取した胆管上皮細胞において特定の遺伝子群の発現に差異があることが認められた。今後症例数を増やし、遺伝子の差異を定量的に解析し、PBCの病因と関係する遺伝子を探索する予定である。
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