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2001 年度 実績報告書

細胞接着・信号伝達障害による筋細胞死

研究課題

研究課題/領域番号 12470143
研究機関帝京大学

研究代表者

清水 輝夫  帝京大学, 医学部, 教授 (00107666)

研究分担者 小林 麻子  帝京大学, 医学部, 助手 (90328039)
山田 広樹  帝京大学, 医学部, 助手 (90260926)
松村 喜一郎  帝京大学, 医学部, 助教授 (50260922)
キーワード信号伝達 / 筋ジストロフィー / アポトーシス / dystrophin / dystroglycan / caveolin-3
研究概要

福山型筋ジストロフィー(FCMD)ならびに類縁疾患の発症機構にα-dystroglycanの糖鎖異常が関与していることを示めす報告が相次いだ.しかしα-dystroglycan糖鎖修飾の生物学的機能の詳細ならびにその不全が来す細胞機能障害はまだ不明である.これらを明らかにするためにはα-dystroglycanの糖鎖構造の詳細,糖鎖付着ドメインの構造を解明するとともに,培養細胞系などを用いて糖鎖異常によってもたらされる機能障害を細胞レベルで検証する必要がある.また糖鎖付着の障害の結果,α-dystroglycan蛋白が消失する場合,その機構として我々がこれまでに研究してきたマトリックスメタロプロテアーゼが関与する可能性がある.本研究ではこれらの点を解明すべく研究を進めた.(1)我々はα-dystroglycan糖鎖研究で各組織アイソフォームに共通の特異的O型糖鎖構造がありこの構造がlamininとの結合に関与する可能性が高いことを明らかにした.またα-dystroglycanのこれまでの糖鎖エピトープ解析は,この分子が各組織アイソフォームに共通のエピトープの他に組織によって異なるエピトープを持つことを示した.(2)dystroglycan複合体を分解するマトリックスメタロプロテアーゼの研究ではβ-dystroglycanの細胞外ドメインがマトリックスメタロプロテアーゼによって切断されることを見い出した.機能面における重要な点として,この分解によりdystroglycan複合体が断裂し,α-dystroglycanは単にβ-dystroglycanのみでなく細胞膜自体から遊離することを見い出した.(3)FCMDにおいて二次的に欠損する細胞外基底膜蛋白p180の神経系における発現を解析した.その結果,p180はFCMD脳奇形に深く関与する脳表基底膜(glia limitans basal lamina complex)ならびに末梢神経内膜基底膜に強く発現していた.このパターンはdystroglycan複合体と同一であった.

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Masaki T et al.: "Expression of dystroglycan complex in satellite cells of dorsal root ganglia"Acta Neuropathol.. 101. 174-178 (2001)

  • [文献書誌] Sunada Y et al: "Transgenic mice expressing mutant caveolin-3 show severe myopathy associated with increased nNOS activity"Hum.Molec.Genet.. 10. 173-178 (2001)

  • [文献書誌] Yamada H et al.: "Processing of β-dystroglycan by matrix metalloproteinase disrupts the link between the extracellular matrix and cell membrane via the dystroglycan complex"Hum.Molec.Genet.. 10. 1563-1569 (2001)

  • [文献書誌] Sunada Y et al.: "Abnormality of the myocardial sympathetic nervous system in a patient with Becker muscular dystrophy detected with lodine-123 metaiodobenzylguanidine scintigraphy"Clin.Nucl.Med.. 26. 701-703 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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