研究課題/領域番号 |
12470152
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
中野 赳 三重大学, 医学部, 教授 (60111879)
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研究分担者 |
鈴木 昇 三重大学, 医学部, 助教授 (00202135)
伊藤 正明 三重大学, 医学部附属病院, 講師 (00223181)
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キーワード | ミオシンホスファターゼ / MYPT1 / MYPT2 / Rhoキナーゼ / トランスジェニックマウス / ノックアウトマウス |
研究概要 |
(1)MYPT1 ノックアウトマウスの作製とMYPT1トランスジェニックマウスの解析 MYPT1ノックアウトマウスの胎生致死の時期を遺伝子改変を検出できるPCR法を工夫して追加解析した。胎生11.5日から7.5日まで0.5〜1日間隔で検討したところ、ホモ接合体は全く認められず、胎生7.5日以前の早い時期にMYPT1のノックアウトは致死的になると結論された。 胎生致死を回避できるコンディショナルノックアウトの作製に関しては、Cre/LoxPを用いたMYPT1ノックアウト用cDNAによって相同組換えされたES細胞を従来の方法に準じてキメラマウス作製を試みた。十数匹のキメラマウスが誕生し、そのうちキメラ率の比較的高い(50〜70%)マウスからヘテロマウス作製を試みたが、ヘテロマウスを得ることは出来なかった。今後ES細胞を再度クローニングし、コンディショナルノックアウトマウス作製を今後も続けて行っていく予定である。 MYPT1トランスジェニックマウスの解析においては、平滑筋においてMYPT1発現量に大きな差がなく、血圧などの表現型の差も認められなかった。 (2)MYPT2 トランスジェニックマウス(MYPT2-Tg)の表現系の解析 繁殖できたMYPT2-Tg1系統の解析を行った。野生型(WT)と比して、心筋においてTgで20倍以上のMYPT2過剰発現、MYPT2と共にミオシンホスファターゼを構成している1型ホスファターゼ触媒サブユニットδアイソフオーム(PP1cδ)の発現も5倍程度の過剰発現が認められた。表現型においては、生後2ヶ月および5ヶ月にて、体重、血圧、心拍とも差が認められなかったが、生後5ヶ月での心エコーにおいて、左室拡張末期径(LVDd)の有意な増加が確認された。以上より、MYPT2の過剰発現により、生後ある程度時間が経過した後に心拡大が引き起こされることが明らかとなった。
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