研究課題/領域番号 |
12470159
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 宮崎医科大学 |
研究代表者 |
江藤 胤尚 宮崎医科大学, 医学部, 教授 (10038854)
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研究分担者 |
北 俊弘 宮崎医科大学, 医学部, 助手 (70315365)
加藤 丈司 宮崎医科大学, 医学部, 助手 (20274780)
北村 和雄 宮崎医科大学, 医学部, 講師 (50204912)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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キーワード | アドレノメデュリン / CGRP / AM受容体 / CRLR / RAMP / cAMP / 水電解質調節 / 圧容量負荷 |
研究概要 |
食塩負荷ラットの解析:高食塩負荷時のAMの役割を解明することを目的として、ラットに高塩食(8%NaCl)を負荷した。食塩負荷28日後に血中AM濃度が上昇し、腎臓と副腎におけるAMとAM受容体(RAMPとCRLR)のmRNA発現も増加した。食塩負荷により血中アルドステロン濃度が低下しており、アルドステロン分泌を含めた水電解質調節におけるAMの役割が示唆された。AM受容体の解析:hRAMP1の細胞外ドメインにおいて、受容体特異性を決定する部位を特定することを目的として以下の実験を行った。hRAMP1のアミノ酸残基78-80、88-90、91-94、96-100、101-103の欠損変異体を作成して、hCRLRとともにHEK293細胞に発現させたところ、91-94、96-100、101-103の欠損変異体は、CGRP結合とCGRPまたはAMによる細胞内cAMP上昇を完全に抑制した。また、78-80、88-90の欠損変異体は、AMによるcAMP反応を抑制した。一方、91-103のアミノ酸残基を1残基ずつアラニンに置き換えて、cAMPの反応性を観察したが、アラニン置換によりCGRPに対する反応性にほとんど変化はみられなかった。すなわち、この部位がCGRPやAMとの結合に直接的に関与するのではなく、間接的に受容体の特異性を決定していると考えられた。心臓への圧・容量負荷とAM受容体発現:ラットにおける心臓への圧または容量負荷により左室CRLR、RAMP-2または3の遺伝子発現が増加し、それらの発現は、左室AM遺伝子発現の増加と有意に相関していた。すなわち、圧または容量負荷モデルの左室では、AMとAM受容体構成蛋白の遺伝子発現が関連して増加しており、左室の局所調節因子としてのAMの役割を裏付ける結果が得られた。
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