研究課題/領域番号 |
12470163
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
今泉 益栄 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (40191895)
|
研究分担者 |
藤本 孟男 愛知医科大学, 教授 (10037442)
土屋 滋 加齢医学研究所, 教授 (30124605)
井出 宏之 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70022704)
堀部 敬三 名古屋大学, 大学院・医科系研究科, 助教授 (30209308)
月本 一郎 東邦大学, 医学部, 教授 (70100964)
|
キーワード | 急性前骨髄性白血病 / MRDモニタリング / PML / RARa / 定量PCR / レチノール酸耐性 |
研究概要 |
(1)小児APL患者のMRDモニタリングの臨床的有用性: 現時点においてAPL患児のMRDモニタリングは24例(CCLSG18,JACLS3,TCCSG2,Tohoku2)のAPL症例において施行中である。最近の症例では血液学的再発はなく、Tohokuの1例において発症約1年目にRT-PCR陽性を認めた。その症例は、その後MRD陰性となり引き続き寛解を継続している。MRD陽性および臨床的再発症例が少ないことのため、MRDモニタリングの有用性を議論するには症例と観察期間の延長を必要とする。さらに、このMRD検出方法(Tohoku J Exp Med(in press))は1st PCRと2nd PCRを組み合わせた半定量法であり、定量性の向上を必要とする。 (2)TaqMan PCR法による定量的PML/RARaキメラ遺伝子検出法の確立: APL細胞株UF-1のPML/RARaキメラ遺伝子を標的としてTaqMan法により定量的検出法を検討中である。[方法]PML/RARaキメラ遺伝子融合領域および内因性対照としてGlyceraldehyde-3-phosphate dehydrogenase(GAPDH)遺伝子のDNA断片を挿入たpBSを用いてTaqManPCR反応を行い、標準標的遺伝子コピー数と検出サイクル数の検量線を作成した。一方、UF-1mRNAから作成したcDNA検体に対してTaqManPCR反応を行い、検量線から検体のコピー数を算出し、GAPDH量に対するとキメラ遺伝子量を決定した。[結果]UF-1におけるPML/RARa遺伝子コピー数はGDAPDHの1/1000程度と算定された。[考察]GAPDHに対する1/1000程度の検出感度の定量評価はMRDモニタリングには不十分と判断され、さらに検出感度を上げる改善が必要である。
|