研究課題/領域番号 |
12470165
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
土屋 滋 東北大学, 加齢医学研究所, 教授 (30124605)
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研究分担者 |
大橋 芳之 東北大学, 加齢医学研究所, 助手 (60250825)
久間木 悟 東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (20311566)
峯岸 正好 東北大学, 医学部・附属病院, 助教授 (20211592)
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キーワード | EBウイルス / 血球貪食症候群 / 慢性活動性EBウイルス感染症 / リアルタイムPCR / T白血病細胞株 / ネオマイシン耐性EBウイルス |
研究概要 |
慢性活動性EBV感染症(CAEBV)あるいはEBV関連血球貪食症候群(VAHS)症例について、末梢血CD3、CD4、CD19、CD56の各分画を免疫磁気ビーズ法により分離し、DNAを抽出した。さらにそれぞれの分画DNAについて、リアルタイムPCR法によりEBVゲノムを定量的に検出する方法を確立した。この方法により3名の患者でB細胞、CD8細胞、NK細胞にEBVが感染していることを証明した。B細胞にEBVが感染したVAHSはT細胞に感染したVAHSに比較し、臨床経過が良好な印象がある。今後臨床経過を追跡観察し、この点を確認したい。CABVは蚊アレルギーを合併した症例であるが、NK細胞に大量のEBVゲノムが検出された。白血病化する恐れがある疾患であり、リアルタイムPCRを併用して治療開始時期の参考にする予定である。白血球減少が著明な難治性VAHSの1例については、造血幹細胞移植を行い救命し得た。1)臍帯血リンパ球中にもEBV感染細胞に対する細胞障害性T細胞が有効に存在すること、2)経過の追跡にリアルタイムPCRが有効であることを確認出来た症例であった。 EBV感染T細胞株を作製する試みを行っている。L-MEG細胞の増殖を支持するネオマイシン抵抗性Balb/3T3細胞の作製を行った。現在ネオマイシン耐性EBVをL-MEGに感染させ、ネオマイシン抵抗性L-MEG細胞株の樹立を行っている。
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