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2000 年度 実績報告書

結核体質/アレルギー体質の遺伝子診断システムの構築

研究課題

研究課題/領域番号 12470167
研究機関九州大学

研究代表者

原 寿郎  九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (40150445)

研究分担者 野村 明彦  九州大学, 医学部・附属病院, 助手
兼光 聡美  九州大学, 医学部・附属病院, 助手 (50315066)
井原 健二  九州大学, 大学院・医学研究院, 助手 (80294932)
キーワード結核 / アレルギー / インターフェロンγ / レセプター / IRF-I / Th1
研究概要

結核体質:抗酸菌易感染例にIFN-γ受容体など抗酸菌排除に重要であるTh1経路のサイトカイン/受容体遺伝子の異常が報告されている。今回我々は播種性BCG副反応を呈した10症例で、一般免疫能検査、Th1サイトカイン産生・及びIFN-γ受容体1遺伝子の変異を検討し、3症例とその父親1例においてIFN-γ受容体1遺伝子の変異を見出した。症例1の親子例、症例2に翻訳開始地点より818番目に、症例3は811番目に4塩基欠損をヘテロで検出した。播種性BCG副反応例にIFN-γ受容体1遺伝子変異が3家系4症例に見出され、我が国の結核体質の一つであることを明らかにした。
アレルギー体質:今回、Th2サイトカインを抑制するとされるIFN-γ、およびIFN-γのシグナル伝達に関わる関連遺伝子群、CD28/CTLA-4、ヒスタミンH1・H2レセプターとアトピー喘息の関連を検討した。CD28/CTLA-4、ヒスタミンH1・H2レセプターとアトピー喘息の関連は見られなかったがIFN-γイントロン1およびIRF-1の遺伝子多型がアトピー喘息と関連した。IFN-γレセプタ-1/2の遺伝子多型は有意な関連は示さなかった。今回我々は、IFN-γ、あるいはそのシグナル伝達に関連する遺伝子群の多型の組み合わせとアトピー喘息との間に明確な関連性を見出した。このことは、アトピー喘息の発症機序におけるTh1サイトカインの重要性を意義づけるとともに、Th1反応の誘導によるアトピー治療の可能性を示唆する結果と考えられる。

  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] Nakao F, et al.: "Lack of Association between CD28/CTLA-4 Gene Polymorphismsand Atopic Asthma in the Japanese Poplation."Exp Clin Immunogenet. 17. 179-184 (2000)

  • [文献書誌] Sasaki Y, et al.: "Lack of association between atopic asthma and polymorphisms of the histamine H1 receptor, histamine H2 receptor, and histamine N-methyltransferase genes."Immunogenetics. 51. 238-240 (2000)

  • [文献書誌] Nakao F, et al.: "Association of interferon-γ and interferon regulatory factor-1 gene polymorphisms with childhood atopic asthma."J Allergy Clin Immunol. (in press).

  • [文献書誌] Ahmed S, et al.: "Association of CTLA-4 but not CD28 gene polymorphisms with systemic lupus erythematosus in Japanese poplation."Rheumatology. (in press).

  • [文献書誌] Kanemitsu S, et al.: "Complement component 9 deficiency is not a susceptibility factor for SLE."Lupus. 9. 456-457 (2000)

  • [文献書誌] Hara T, et al: "Measles virus-specific T helper 1/ T helper 2-cytokine production in subacute sclerosing panencephalitis."J Neuro Virology. 6. 121-126 (2000)

  • [文献書誌] 原寿郎: "T細胞/Th1細胞の分化、機能障害をきたすサイトカイン、サイトカインレセプター欠損症."臨床免疫学会誌. 23. 173-180 (2000)

  • [文献書誌] 原寿郎: "反復感染と免疫不全."ベッドサイドの小児の診かた(印刷中).

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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