研究分担者 |
長谷川 奉延 慶応義塾大学, 医学部, 専任講師 (20189533)
勝又 規行 国立小児病院, (小児医療研究センター), 室長 (10260340)
奥山 虎之 国立小児病院, (小児医療研究センター), 室長
小崎 健次郎 慶應義塾大学, 医学部, 専任講師 (30234743)
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研究概要 |
1.身体計測学的特徴の解析 SHOX遺伝子ハプロ不全と正常性腺機能を有する患者およびSHOX遺伝子過剰と性腺機能障害を有する患者の身体計測学的特徴を解析した.SHOX遺伝子ハプロ不全と正常性腺機能を有する患者は,思春期から四肢遠位部の短縮を伴う成長障害を呈し,その結果,著明な座高/下肢長比の増加とLeri-Weill type dyschondrosteosisを生じた.一方,SHOX遺伝子過剰と性腺機能障害を有する患者は,正常女児の思春期相当年齢において四肢延長を伴う過成長を呈し,このため,著明な座高/下肢長比の減少を伴った.この成績は,SHOXが骨の成長促進作用と骨成熟抑制作用を有するというわれわれの仮説に一致するものである. 2.Langer type skeletal dysplasia患者におけるSHOX変異解析 Langer type skeletal dysplasiaと正常核型を有する男児を見出し,X染色体上のSHOX遺伝子変異とY染色体上のSHOX遺伝子欠失を証明した.これは,SHOXのヌリソミーがLanger type skeleta ldysplasiaを生じることを明かとするものである.さらに,この患者の臨床症状解析から,四肢遠位部の著明な骨変形は主にSHOX遺伝子量によるものであり,外反肘,中手骨短縮,小顎症症,短頚,高口蓋,などのターナー骨格徴候はリンパ浮腫による骨圧迫効果が主因であることを見出した.
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