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2003 年度 実績報告書

脊髄性筋萎縮症の発症機序の解明と治療開発へ向けた臨床的、基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 12470173
研究機関東京女子医科大学

研究代表者

斎藤 加代子  東京女子医科大学, 医学部, 教授 (90138834)

研究分担者 前田 由美  東京女子医科大学, 医学部, 助手 (40287339)
飯田 恵里  東京女子医科大学, 医学部, 助手 (40281406)
伊藤 万由里  東京女子医科大学, 医学部, 助手 (00366303)
キーワード脊髄性筋萎縮症 / SMN遺伝子 / SERF1遺伝子 / NAIP遺伝子 / Hybrid gene / RT-PCR / 塩基配列解析 / 遺伝子変換
研究概要

平成15年度本研究終了時までに、SMAの遺伝子検査は157例に実施され、83%でSMN遺伝子欠失を認めた。このうちI,II型は125例であり、90%に遺伝子欠失を認めている。平成15年度は遺伝子解析およびSMAの疫学調査を実施した。SMA患者29名のSMN遺伝子をDNAとmRNAで解析した.DNAの分析ではI型で主にSERF1からNAIPまでの広範囲の欠失を,II,III型ではSMNtのみの欠失を認め,欠失範囲が広いと重症となる傾向があった.Hybrid geneは9例で存在した.最高到達運動レベルはhybrid geneのある例がない例に比しやや高い傾向にあった.クローニング産物の塩基配列解析では1例でSMNtの配列を認めた.得られた結果より29例のDNAの構築を分類すると,重症のI型では全例が真の欠失を示し,II,III型では遺伝子変換を示すものを認めた.SMNtからSMNcへの遺伝子変換によりSMNcの量が増えた例とSMNcからSMNtへの遺伝子変換によりSMNtの欠失を代償している例が存在し,真の欠失を示す例よりも臨床型は軽症になることが示唆された.遺伝子変換は軽症のII型,III型のみで認めたことから,SMN遺伝子における遺伝子変換は臨床症状の軽減化と関係すると考えられた.疫学調査では、1186施設に質問票を送り611施設から回答を得た。SMA患者は216例と報告された.

  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] 斎藤 加代子: "脊髄性筋萎縮症の臨床と遺伝子"小児神経の進歩2004. 33集(印刷中). (2004)

  • [文献書誌] Ito M, Saito K, et al.: "Phenotype-Genotype correlation in Japanese spinal muscular atrophy patients : Analysis of DNA and mRNA of the SMN gene."Tokyo Wom Med Univ.. 74(印刷中). (2004)

  • [文献書誌] 斎藤 加代子: "脊髄性筋萎縮症の分子遺伝学"Annual Review神経2004. 260-268 (2004)

  • [文献書誌] 斎藤 加代子: "胎生期に発生した疾患の遺伝カウンセリングと予後.中枢神経・筋"周産期医学. 33. 1097-1101 (2003)

  • [文献書誌] 斎藤 加代子: "神経筋疾患-疾患原因遺伝子の解明"医学のあゆみ「小児医療の最前線」. 206・9. 555-559 (2003)

  • [文献書誌] 斎藤 加代子: "変性・代謝性疾患"小児神経学の進歩. 32集. 127-128 (2003)

  • [文献書誌] 斎藤 加代子: "筋ジストロフィーの遺伝.筋疾患の子育てQ&A"遺伝子性筋疾患児を抱える親への子育て支援研究委員会(編). 22-27 (2003)

  • [文献書誌] 斎藤 加代子(監修): "SMA(脊髄性筋萎縮症)ってなに?"SMA(脊髄性筋萎縮症)家族の会発行. 79 (2002)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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