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2001 年度 実績報告書

皮膚における神経・内分泌・免疫系のクロストークとその制御システム

研究課題

研究課題/領域番号 12470178
研究機関長崎大学

研究代表者

片山 一朗  長崎大学, 医学部, 教授 (80191980)

研究分担者 竹中 基  長崎大学, 医学部・附属病院, 助手 (30281207)
清水 和宏  長崎大学, 医学部・附属病院, 講師 (80170968)
キーワードアトピー性皮膚炎 / アレルギー / ヒスタミン / サイトカイン / ケモカイン / 好酸球 / サブスタンスP / ストレス
研究概要

今や国民病ともいえるアトピー性皮膚炎(AD)では皮膚バリアー機能障害、IgE抗体の過剰産生などの免疫異常に加えストレスや発汗異常などの神経内分泌的な調節異常がその発症、伸展に大きな関与をしている可能性が報告されている。我々はストレス刺激などにより神経終末より遊離されるサブスタンスPが皮膚表皮ケラチノサイト、線維芽細胞からも産生されることを見いだしたことより、ADにおけるストレスとTh2リンパ球性のアレルギー炎症との関係を明らかにするため、皮膚線維芽細胞を培養し、IL-4、サブスタンスP、ヒスタミン等を刺激による、エオタキシンの誘導と産生機構に関して解析した。
[平成13年度]初代培養と継代5のAD患者由来の線維芽細胞はIL-4単独刺激ではエオタキシン産生は健常人との差は認められなかったが、IL4にサブスタンスPとヒスタミンを加えるとエオタキシン産生は健常人由来の線維芽細胞より有意に増強し、継代9の細胞まで高反応性が認められた。IL4受容体の発現をFACSで検討した結果、健常人に比AD患者由来の線維芽細胞ではサブスタンスPとヒスタミンの刺激によりIL4受容体の発現が増強する傾向が認められた。これらの結果よりADでは皮膚構成細胞レベルにおいてもTh2細胞へシフトしやすい環境が存在すると考えられた。このような現象が遺伝的に規定されているのか、獲得性の一過性の現象なのかを明らかにするためには今後、IL4レセプターの遺伝子多型との関連性、サブスタンスP、ヒスタミンなどによるIL4レセプターの発現増強に関与するシグナル伝達解析とそれぞれのレセプターの遺伝子多型の解析が必要と考えられ、ADのテーラーメード医療や遺伝子治療の基礎データとなりうると考えられる。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] Igawa K: "Topical gluoontiods application indued an augmentation in the expression of IL-1a while inhibiting the expression of IL-10 in the epidemisin murine contact hypesensitivity"Clin Exp Allergy. 31(3). 485-494 (2001)

  • [文献書誌] Yokozaki H: "Gammadelta T cells assist alphabeta T cells in the adoptive transfer of contacthypersensitivity to para-phenylenediamine"Clin Exp Immunol. 125(3). 351-359 (2001)

  • [文献書誌] Ohki O: "Clinical characteristics of mite allergen specific-lymphocytes stimulation test-positive Japanese cases with adult type atopic dermatitis"J Dermatol Sci. 26(1). 25-35 (2001)

  • [文献書誌] Katayama I: "Stress response, tachykinin and cutaneous inflammation"J Invest Dermatol symposium proceeding. 6. 81-86 (2001)

  • [文献書誌] Bae SJ: "Substance P induced preprotachykinin A mRNA, neutral endoept idase mRNA and substance P in cultured normal fibroblasts"Int Arch Allergy Immunol. (in press). (2002)

  • [文献書誌] Bae SJ: "Inhibitory effect of cetirizine on histamine-induced eotaxin production in normal human fibroblasts"Curr Ther Res Clin Exp. (in press). (2002)

  • [文献書誌] 片山一朗: "アトピー性皮膚炎治療戦略 アトピー性皮膚炎治療の手引き"西岡清編、医療ジャーナル社. 20 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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