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2000 年度 実績報告書

チミジンキナーゼ1活性を指標とする癌治療後の増殖能の核医学的評価

研究課題

研究課題/領域番号 12470187
研究機関浜松医科大学

研究代表者

阪原 晴海  浜松医科大学, 医学部, 教授 (10187031)

研究分担者 塚田 秀夫  浜松ホトニクス, 中央研究所, 専任部員
キーワードFLT / チミジンキナーゼ1 / PET / 腫瘍増殖能
研究概要

従来^<11>C標識チミジンが腫瘍増殖能を鋭敏にとらえる放射性薬剤として、早期に治療効果の判定に有用であることが示されている。しかし^<11>C標識チミジンは生体内で不安定で、また^<11>Cの物理学的半減期が20分と短いことから十分普及していない。半減期が110分の^<18>Fで標識されたデオキシフルオロチミジン(FLT)は生体内で安定であり、細胞内に取り込まれた後、チミジンキナーゼ1によりリン酸化され細胞内にトラップされる。FLTとポジトロン断層法を用いることにより、細胞増殖と密接な関係を有するチミジンキナーゼ1の活性を画像化しかつ定量評価することができ、放射線治療や化学療法の早期の効果判定が可能になることが期待される。本研究ではFLTを合成し、動物実験において腫瘍増殖能とFLTの集積を定量的に評価し、抗癌治療の有効性の新しい指標の樹立を目標とするものである。
本年度はFLTの前駆体を合成し、FLTの標識合成を行った。Thymidine25gよりスタートし一連の合成過程を経てFLTの前駆体である1-(2-Deoxy-3-O-(4-nitrobenzenesulfonyl)-5-O-(4,4'-dimethoxytrityl)-b-D-threo-pentofuranosyl)-3-(2,4-dimethoxybenzyl)thymine1.25gを合成した。ついでこのFLT前駆体10mgを4.0GBqの^<18>Fで標識し、目的とするFLTを341MBq合成した。これらの結果より動物実験を行うために十分な量のFLTの標識合成が可能であることが確認された。
マウス腫瘍細胞株1種類、ヒト腫瘍細胞株2種類をそれぞれマウス、ヌードマウスに移植しインビボの増殖速度を検討中で、次年度には増殖速度とFLTの取り込みの比較検討を行う予定である。

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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