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2001 年度 実績報告書

チミジンキナーゼ1活性を指標とする癌治療後の増殖能の核医学的評価

研究課題

研究課題/領域番号 12470187
研究機関浜松医科大学

研究代表者

阪原 晴海  浜松医科大学, 医学部, 教授 (10187031)

研究分担者 塚田 秀夫  浜松ホトニクス中央研究所, 主任部員(研究職)
キーワードFLT / PET / 腫瘍増殖能 / 担癌マウス / 放射線治療
研究概要

[F-18]FLT (3'-deoxy-3'-fluorothymidine)は、thymidineをポジトロン放出核種である[F-18]で標識した放射性薬剤で、細胞増殖を反映するPET製剤として期待されている。我々は、本薬剤が癌の増殖能の評価、治療効果の判定に有用かどうかを担癌マウスを用いて検討している。
マウス扁平上皮癌細胞SCCVIIを移植したC3H/Heマウス、ヒト膵癌細胞PANC1を移植したヌードマウスおよびヒト大腸癌細胞LS174Tを移植したヌードマウスに[F-18]FLTを投与し、30分、1時間、2時間後に、腫瘍1グラム当たりに集積した放射能(%ID/g)を求めた。投与1時間後の腫瘍への集積は、SCCVII : 7.37±2.20%ID/g、PANC1 : 7.27±0.53%ID/g、LS174T : 3.73±1.34%ID/gであった。インビボにおける腫瘍の倍加時間はSCCVIIが5.1日、PANC1が9.5日であり、[F-18]FLTの集積と腫瘍の倍加時間に明かな関係は認められなかった。
次にSCCVIIを移植したマウスを用い、放射線治療後の経時的な[F-18]FLTの集積変化を検討した。体積が約1000mm^3のSCCVIIは20Gyの放射線照射にて縮小し、治療後10日までに再増大することはない。そこで腫瘍に20Gyの放射線照射を施行した後、[F-18]FLTの腫瘍への集積を求めた。照射前、照射24時間後、72時間後、1週間後の集積は、それぞれ7.37±2.20%ID/g、6.53±0.46%ID/g、6.77±1.42%ID/g、6.69±1.14%ID/gであり、腫瘍の縮小にもかかわらず、集積の有意な低下は認められなかった。
今後は腫瘍への[F-18]FLTの集積を[H-3]thymidineと比較検討する予定である。

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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