研究課題/領域番号 |
12470192
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
精神神経科学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
西川 徹 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (00198441)
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研究分担者 |
車地 暁生 東京医科歯科大学, 医学部・附属病院, 講師 (00251504)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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キーワード | 精神分裂病(分裂病) / methanphetamine / phencyclidine / 生後発達 / 陰性症状 / 陽性症状 / 大脳新皮質 / シナプス |
研究概要 |
精神分裂病(分裂病)が思春期以降に発症し、分裂病様症状発現薬による精神異常やそのモデルとなる動物の行動異常も一定の発達段階以後に出現することより、分裂病における情報処理異常と関係する分子は、分裂病様症状発現薬に対する応答性をこのような臨界期頃に獲得すると推測される。そこで、分裂病における脳内情報処理障害に関与する候補分子として、ラット大脳新皮質で、分裂病様症状発現薬様症状を引き起こすmethamphetamine(MAP)やphencyclidine(PCP)に新生児期には応答しないが成熟期に応答を示す遺伝子を、RNA arbitrarily primed PCR法および定量的RT-PCR法を用いて検索した。検出された候補遺伝子のうちmrt1(MAP responsive transcript 1)については、a)脳優位に発現して、b)MAPやコカインによって誘導され、c)PDZおよびPXドメインを1つずつもつシナプス蛋白をコードする、スプライスバリアントmrt1bが見出され、d)MAPの単回および反復投与によるmrt1bの発現誘導が、分裂病の陽性症状の発症および再燃のモデルである逆耐性現象を阻害する薬物によって抑制されることや、e)アンチセンス法でmrt1bの発現を抑制すると逆耐性現象が成立しないことから、逆耐性現象あるいは分裂病の陽性症状に関連することが示唆された。また、prt1(PCP responsive transcript)は、i)複数のPDZドメインをもつシナプス蛋白をコードしており、ii)MAPやコカインの投与では発現変化がないが、iii)PCPと同様にNMDA型グルタミン酸受容体を遮断するMK801でも発現が上昇し、iv)PCPによる発現誘導が抗精神病薬に非感受性であることから、抗精神病薬が奏功しない陰性症状に関係する可能性が示唆された。さらに、mrt1およびprt1のヒト相同遺伝子を同定し、分裂病との関連を調べるため、これらのゲノム構造の解析を行った。
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