研究課題/領域番号 |
12470193
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研究機関 | 富山医科薬科大学 |
研究代表者 |
倉知 正佳 富山医科薬科大学, 医学部, 教授 (80019603)
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研究分担者 |
角田 雅彦 富山医科薬科大学, 附属病院, 助手 (30322762)
川崎 康弘 富山医科薬科大学, 附属病院, 講師 (80242519)
鈴木 道雄 富山医科薬科大学, 医学部, 助教授 (40236013)
松井 三枝 富山医科薬科大学, 医学部, 助教授 (70209485)
萩野 宏文 富山医科薬科大学, 医学部, 助手 (10272915)
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キーワード | 統合失調症 / 統合失調型障害 / 磁気共鳴画像 / 前部帯状回 / 内包前脚 / 内嗅皮質 / ストレス / 扁桃体 |
研究概要 |
1.統合失調圏患者の脳画像、神経心理学的所見の検討:三次元磁気共鳴画像(3D-MRI)により、統合失調型障害患者の前部帯状回体積を計測し、統合失調症患者および健常者と比較した。統合失調型障害患者では、前部帯状回の体積は健常者と統合失調症患者の中間的な値を示すとともに、統合失調症患者と同様に、前部帯状回の前方部では健常女性にみられた右>左の左右差が消失し、脳梁膝周囲部では健常者にみられた女性>男性の性差が消失していた。また、内包前脚の体積を計測し、統合失調症患者、統合失調型障害患者と健常者の間で比較した。統合失調症患者では両側の内包前脚体積が減少するとともに、健常者にみられる右>左の左右差が増強していた。統合失調症では、脳部位間の結合のなかで前頭-視床路の異常が特に重要であることを示唆する所見と考えられた。統合失調型障害患者では、内包前脚の体積減少は右半球に限局しており、統合失調症患者より軽度の異常にとどまっていた。 2.ラット動物モデルを用いた検討:当教室で開発した統合失調症モデル動物である左内嗅皮質傷害ラットにおいて、フットショックあるいは心理的ストレスを与えた際の、扁桃体からのドーパミン遊離を脳内微小透析法により測定した。擬似手術を施したラットでは、ドーパミン遊離の増加と引き続くベースライン以下までの減少がみられたが、左内嗅皮質傷害ラットでは後期のドーパミン低下が認められなかった。
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