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2002 年度 実績報告書

糸球体硬化症発症・進展過程における酸化LDL/LOX-1系の意義

研究課題

研究課題/領域番号 12470209
研究機関東京大学

研究代表者

藤田 敏郎  東京大学, 医学部附属病院, 教授 (10114125)

研究分担者 下沢 達雄  東京大学, 医学部附属病院, 助手 (90231365)
高橋 克敏  東京大学, 医学部附属病院, 助手 (00292863)
要 伸也  東京大学, 医学部附属病院, 助手 (60224581)
キーワードLOX-1 / 腎障害 / アンジオテンシンII / 動脈硬化 / 高血圧 / 酸化ストレス / TGFβ / 腎間質
研究概要

レクチン様酸化LDL受容体(LOX-1)は内皮細胞に存在する酸化LDL受容体としてはじめて同定されたものである。LOX-1は動脈硬化の原因となる高血圧をはじめとする生活習慣病モデルラットで臓器障害に伴う発現亢進が認められる。また、ヒトの動脈硬化巣においてもLOX-1の発現亢進を指摘する成績も示され、動脈硬化発症に関与してることが推測されている。われわれはとくに腎機能障害におけるLOX-1の役割に注目し、腎硬化症をきたしやすい高血圧モデル動物であるDahl食塩感受性高血圧ラットを対象にして、食塩負荷にともなう血圧上昇に伴い腎LOX-1発現が亢進することを示した。しかも、腎障害をきたしにくい高血圧モデルの高血圧自然発症ラットでは腎LOX-1の発現亢進を認めなかった。本年度は、6分の5腎摘ラットや偏側尿細管結さつマウスにおけるLOX-1の発現亢進を証明し、またTNFα投与における亜急性の反応においても腎LOX-1発現は亢進し、腎障害の発症・進展においてLOX-1の発現が普遍的に認められる可能性を示した。これらのモデルにおいては腎におけるLOX-1発現亢進は、腎間質にその線維化に伴い多く認められた。また、Dahl食塩感受性高血圧ラットや偏側尿細管結さつマウスにおいてはTGFβの)発現についても検討したが、これらの腎機能障害ならびにLOX-1発現亢進はレニン-アンジオテンシン系抑制薬や抗酸化物質の投与により軽減した。したがって、腎機能障害の発症・進展におけるアンジオテンシンII、酸化ストレス、LOX-1の関与が示唆された。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Chiba Y, Ando K, Fujita T: "The protective effects of taurine against renal damage by salt loading in Dahl salt-sensitive rats"Journal of Hypertension. 20. 2269-2274 (2002)

  • [文献書誌] Ueno T, Kaname S, Takaichi K, Nagase M, Tojo A, Onozato ML, Fujita T: "LOX-1, an oxidized low-density lipoprotein receptor, was upregulated in the kidney of chronic renal failure rats"Hypertension Research. 26. 117-122 (2003)

  • [文献書誌] Tojo A, Onozato LM, Kobayashi N, Goto A, Matsuoka H, Fujita T: "Angiotensin II and Oxidative Stress in Dahl Salt-Sensitive Rat With Heart Failure"Hypertension. 40. 834-839 (2001)

  • [文献書誌] Shimosawa T, Shibagaki Y, Ishibashi K, Kitamura K, Kangawa K, Kato S, Ando K, Fujita T: "Adrenomedullin, an endogenous peptide, counteracts cardiovascular damage"Circualtion. 105. 106-111 (2001)

  • [文献書誌] Chabrashvili T, Tojo A, Onozato M, Kitiyakara C, Quinn M, Fujita T, Wilcox CS: "Expression and cellular localization of classic NADPH oxidase subunits in the spontaneously hypertensive rat kidney"Kidney International. 61. 186-194 (2002)

  • [文献書誌] Yamazaki M, Kawai J, Nakaoka T, Ogita T, Tojo A, Fujita T: "Adrenomedullin overexpression to limit arterial intimal formation induced by cuff placement"Hypertension. 41. 302-307 (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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