研究課題/領域番号 |
12470218
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
飯利 太朗 東京大学, 医学部・付属病院分院, 助手 (90313022)
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研究分担者 |
大西 洋英 東京大学, 医学部・附属病院分院, 助手 (00313023)
本倉 徹 東京大学, 医学部・附属病院分院, 助手 (00192823)
藤田 敏郎 東京大学, 医学部・附属病院分院, 教授 (10114125)
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キーワード | G蛋白質 / G蛋白質病 / 分子機構 / 遺伝子治療 |
研究概要 |
1)G蛋質病の分子メカニズムの解明: G蛋白質病の病態の分子メカニズムを明らかし、また、G蛋白質の作用機構理解への示唆を得ることを目的とする。 (1)新しい質的機能喪失変異αsの解析-偽性副甲状腺機能低下症TypeIaは、1アレルのGsαの喪失による。我々は本疾患からG蛋白質の活性化能を障害する変異(R231H)、温度感受性変異(A366S)を発見しこれを解析中である。今回、新たにGDP結合部位のA366近傍に4残基が負荷された質的機能喪失を示す新しい変異を見出した。(a)Sf9細胞を用いて変異Gαを精製し生化学的検討を行ったところ、結合するGDPの放出速度が野生型の20倍に亢進していることを発見した。(b)また、アデノウイルスを用いて培養細胞に変異Gαを過剰発現させ機能を解析すると発現は保持されているが受容体による活性化が障害されていた。 (2)高血圧候補遺伝子β3-s-高血圧で発見された初めてのGβサブユニットでの変異体である。レセプターによるG蛋白質の活性化を増強する機能異常を確認するためこれをコードするバキュロウイルスを作製した。 2)レセターによるG蛋白質の活性化機構の解明:我々はG蛋白質病を解析し、G蛋白質に保存されているレセプターによる活性化機構モデルを提唱した(Nature,394:35-38,1998)。レセプターによるG蛋白質の活性化の際βγはレセプターの一部として作用するモデルを検証する目的で、Gα・βγ相互作用部位の変異体を作製し解析した。レセプターによる高次構造の変化を模した変異Gαをデザインしたところ、このGαは単独では機能正常であるが、βγの存在下では、機能亢進を示した。
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