研究課題/領域番号 |
12470228
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
清野 裕 京都大学, 医学研究科, 教授 (40030986)
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研究分担者 |
山田 祐一郎 京都大学, 医学研究科, 助教授 (60283610)
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キーワード | 膵β細胞株 / Tet expression system / SAGE法 / 転写因子 / 標的遺伝子 / 膵β細胞の発生と機能 / 分化・増殖 |
研究概要 |
本計画では転写因子HNF1α、Pax4、Pax6、Nkx6.1に焦点を当て、標的遺伝子の単離同定を行う。すなわち、膵β細胞株において上記の転写因子をテトラサイクリンのオンオフにより、直接的または間接的に発現が誘導される遺伝子群を網羅し、この遺伝子プールから侯補遺伝子を選択して転写因子と膵β細胞機能の関連を明らかにすることを目的とする。 研究代表者らは、平成12年度に構築した4種類の細胞株の内、まずRINmm5FにNkx6.1を導入したものを用い検討した二Nkx6.1は、膵β細胞に最も局在性が高く、膵β細胞の前駆細胞維持や新生にとって中心的な役割を担うNk-homeodomain factorである。我々は、この細胞株でテトラサイクリンによって、Nkx6.1の発現調節が厳格に行われているかどうかを検討するためNkx6.1の特異的抗体を作製しウェスタンブロティングを施行した。2種類の抗体の内、1つはNkx6.1の想定される大きさにバンドを認めず、テトラサイクリン-オフによって新たに出現するバンドは認められなかったが、もう一方の抗体ではテロラサイクリン-オフによりNkx6.1の想定される大きさに濃いバンドの出現を認めた。この細胞株からRNAを抽出し、変法SAGE法を施行し、平均13個のtagの付いたcDNA断片を含むプラスミドDNAを、テトラサイクリン添加時のものから892個、テトラサイクリン非添加時のものから1134個クローニングした。現在、これらのクローンをシークエンスしており、5000tag集積次第、データベースに参照させ、Nkx6.1発現による細胞内発現パターンの変化を解析する。
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