研究課題
基盤研究(B)
実験1:膵島精製におけるHydroxyethyl starch(HES)-Collins液の有用性に関する研究ビーグル犬膵を消化した後、HES-Collins液(I群、n=10)とEuro-Ficoll液(II群、n=16)濃度勾配法にて膵島を精製。膵島の収量、純度はともにI群で高く、膵島機能検査でもI群で有意に良好であった。両軍の分離膵島を自家移植した結果、I群で血糖値は低値で推移した。臨床膵島移植においてHES-Collins液による膵島純化法の有効性が示唆される。実験2:軟骨細胞、膵島の混合培養の実験DAラットより膵島を、Lewisラットより軟骨細胞を分離し、混合培養した。膵島形態は良好に保持され、軟骨細胞により包埋される形態を示した。インスリン濃度は膵島単独培養と同様良好に維持された軟骨細胞を利用した新たなバイオマトリックス膵島移植の可能性が示唆された。実験3:膵島への効率的遺伝子導入法に関する研究ビーグル犬膵島に、蛍光発色性のあるpCMS-EGFP(CLONTECH)を、1)遺伝子銃、2)電気穿孔法、3)Lipofection法で遺伝子導入した。遺伝子導入効率はLipofection法で95%と遺伝子銃の35%、電気穿孔法の43%に比較して、有意に良好であった。Lipofection法では膵島数、インスリン含有量が保たれstatic incubation、perifusion studyともに良好なインスリン反応がみられた。
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