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2000 年度 実績報告書

樹状細胞を用いた免疫遺伝子治療による癌手術療法の補完

研究課題

研究課題/領域番号 12470237
研究機関東京大学

研究代表者

田原 秀晃  東京大学, 医科学研究所, 教授 (70322071)

キーワード腫瘍免疫 / 樹状細胞 / 遺伝子治療 / サイトカイン / NK細胞 / IL-18 / アデノウイル・スベクター / レトロウイルス・ベクター
研究概要

遺伝子改変樹状細胞を用いた癌治療モデルの検討と各種ヒト樹状細胞への遺伝子導入法の確立を目指して、研究を進めた。
1.各種免疫制御分子の遺伝子を樹状細胞に導入し、それを用いた際の免疫制御の程度に関して検討した。分子としては、樹状細胞の遊走能に重要な影響を及ぼすケモカインレセプターであるCCR7(業績1)、および条件によってはTh1型免疫反応を誘導するIL-10の効果を、ウイルスのIL-10(viral IL-10)の効果と比較した。その結果、各々の遺伝子導入により、その抗腫瘍効果が大きく変化することが示された(業績2)。
2.腫瘍細胞がIL-18により活性化されたNK細胞により破壊され、破壊された腫瘍細胞が抗原となり特異的細胞免疫が成立する過程において、樹状細胞が重要な働きを果たしていることを示した(業績3)
3.CD34陽性細胞のretrovirus vectorによる感染法について検討を重ねている。
4.ヒト単球由来の樹状細胞への効率の高い遺伝子導入法を目指し、アデノウィルス・ベクターを用いた方法も検討中である。MOI50において、約50%の感染効率が得られるような条件をみいだし、その応用法を検討している。またアデノベクターを用いた感染法自体による樹状細胞機能への影響を、その表面抗原発現およびin vitro機能(貪食能、遊走能、免疫刺激能)の変化について検討している。予備的実験においては、アデノベクターによる感染の後、樹状細胞の成熟化と考えられるような変化が見られた(未発表)。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Hirao M,: "CC chemokine receptor-7 on dendritic cells is induced after interaction with apoptotic tumor cells : critical role in migration from the tumor site to draining lymph nodes."Cancer Research. 60. 2209-2217 (2000)

  • [文献書誌] Takayama T,: "Differential effect of myeloid dendritic cells retrovirally transduced to express mammalian or viral IL-10 on CTL and NK cell functions and resistance to tumor growth."Transplantation. (In press).

  • [文献書誌] Tanaka F,: "Rapid generation of potent and tumor-specific cytotoxic T lymphocytes by interleukin 18 using dendritic cells and natural killer cells."Cancer Research. (In press).

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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