研究課題/領域番号 |
12470249
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
佐々木 巌 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (60125557)
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研究分担者 |
舟山 裕士 東北大学, 医学部附属病院, 講師 (50192315)
福島 浩平 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (20271900)
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キーワード | マイクロアレイ / 潰瘍性大腸炎 / クローン病 / 上皮細胞 |
研究概要 |
1、腸内細菌導入モデルのマイクロアレイによる解析 データ解析にBRB Array ToolsをNCBI Dr. Amy Peng Lamの許可をうけ入手した。有意と思われる遺伝子を40クラスターに分類し解析を行った。その結果、無菌マウスへの腸内細菌導入によって上皮細胞で影響を受ける遺伝子群は、インターフェロン関連遺伝子、細胞骨格遺伝子、アポトーシス関連遺伝子、エネルギー代謝関連遺伝子、細胞増殖関連遺伝子、免疫関係シグナル伝達遺伝子など多岐に及ぶことが明らかになった。 2、ヒト大腸上皮細胞を用いたマイクロアレイ解析 手術摘出標本より大腸癌症例肉眼的正常部、潰瘍正大腸炎炎症部、クローン病炎症部を各2症例づつ採取し上皮細胞を分離、RNAを抽出してCodeLinkオリゴDNAマイクロアレイを行った。マウスと同様にBRB Array Toolsを用いクラスター解析を行ったところ、マウスの腸内細菌導入における上皮細胞の変化と同様様々な遺伝子群の発現が関与する。特徴的なことは、ヒト炎症性腸疾患では上皮の遺伝子発現からみてもたとえ疾患が同じであってもおそらくは検体採取時の病態によってHeterogeneousであることが証明された。 3、個別遺伝子の機能解析 炎症性腸疾患で上皮細胞で強発現するdesmoglein2、voltage-dependent anion channel、pleckstrin、deleted malignant brain tumor 1、resistin-like moleculeβ、HIP/PAPなどの遺伝子発現と誘導メカニズムについて件討した。これらの分子は疾患特異的ではないが、定量評価によって対照と異なり病態を反映しているものと考えられた。
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