研究課題/領域番号 |
12470252
|
研究機関 | 獨協医科大学 |
研究代表者 |
窪田 敬一 獨協医科大学, 医学部, 教授 (70260388)
|
研究分担者 |
多賀谷 信美 獨協医科大学, 医学部, 講師 (50275749)
板倉 弘重 茨城キリスト教大学, 生活科学科, 教授 (20010366)
幕内 雅敏 東京大学, 大学院・医学系研究科・肝胆膵外科・人工臓器・移植外科, 教授 (60114641)
六角 丘 獨協医科大学, 医学部, 助手 (60326907)
佐久間 敦 獨協医科大学, 医学部, 講師 (40205795)
|
キーワード | 生体肝移植 / 脂質代謝異常 / ApolipoproteinE / LCAT / コレステロール胆石 / 肝グラフト機能 |
研究概要 |
平成14年、東京大学医学部附属病院で51例、獨協医科大学病院で4例、合計55例の成人に対し、生体肝移植を施行した。全例が生存中であり、経過観察している(平成14年12月31日現在)。プロトコールに従い、ドナーとレシピエントの血液を採取するとともに、レシピエントに対し身長、体重、血圧などのデータを蓄積している。また、生体肝移植後の栄養状態には移植したグラフト肝の機能の回復の程度が大きく関与する。移植肝はドナーの残肝よりも早く標準肝容量まで回復することが知られているが、臨床上は移植後に腹水や高ビリルビン血症が遷延することをしばしば経験し、肝機能の回復は見かけ上の容量の回復より遅れることが示唆される。Lecithine : cholesterol acyltransferase(LCAT)は肝機能を良く反映する因子として知られており、この指標を術後フォローしどのように回復してくるかを検討したところ、正常化するのに約3ヶ月かかることがわかった。移植後のグラフト機能の回復の過程を反映する貴重なデータと思われる。これらの結果をまとめ、英文論文として投稿する準備を行っている。 コレステロール胆石患者と正常人で胆汁への脂質排泄とapolipoproteinE(apoE)多型性との関係についての研究をほぼ終了した。日本人においてapoE多型性はコレステロール胆石の発生の遺伝的リスクとはならないことを示し、英文論文にまとめた。Am J Gastroenterolに受理され、印刷中である(窪田、板倉、幕内他)。
|