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2001 年度 実績報告書

FcRγノックアウトマウスを用いた同種移植片拒絶反応に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 12470269
研究機関東北大学

研究代表者

近藤 丘  東北大学, 加齢医学研究所, 教授 (10195901)

研究分担者 岡田 克典  東北大学, 加齢医学研究所, 助手 (90323104)
佐藤 雅美  東北大学, 加齢医学研究所, 助教授 (30250830)
松村 輔ニ  東北大学, 医学部・付属病院, 助手 (80281997)
キーワードFcレセプター / ノックアウトマウス / 皮膚移植 / 異所性気管移植 / 拒絶反応 / マクロファージ
研究概要

移植臓器の拒絶反応におけるFcレセプターを介する免疫反応の関与を検討するために、免疫グロブリンFcレセプターのγサブユニットが欠損したFcRγノックアウトマウスをレシピエントとして移植実験を行った。
初年度に皮膚移植実験を行い、急性拒絶反応における抗体の関与について検討した。BALB/cマウスの耳介皮膚を、C57BL/6マウスより作製したFcRγノックアウトマウスの側背部に移植し、ワイルドタイプのレシピエントを用いたコントロール群と移植片の拒絶開始までの日数および終了までの日数について検討した。皮膚移植片の拒絶反応はノックアウトマウス群・コントロール群ともに移植後8日目に始まり、移植後21日目までに移植片が吸収され両群間に差は認められなかった。次いで、肺移植における慢性拒絶反応を反映した病態と考えられている閉塞性細気管支炎のモデルである異所性気管移植モデルを用い、同様の実験を行った.同様のドナー・レシビエントを用い,ドナー気管をレシピエントの背部に移植し、線維性肉芽組織による気道内血膣閉塞の程度を観察した.この結果,線維性肉芽組織による気道内血膣の閉塞は,ノックアウトマウス群,コントロール群で,移植後14日目から21日の間に完成し,両群間には気道閉塞の程度に有差異は認められなかった.
平成13年度には、FcRレセプターを有する代表的な細胞であるマクロファージの慢性拒絶反応に対する関与を検討するために,ラット異所性気管移植モデルを用いて実験を行った.この結果,塩化ガドリニウムを用いてレシピエント マクロファージ除去を行った群においては,コントロール群に比較して,線維性肉芽組織による気道内腔閉塞が有意に抑制されることが明らかとなった.このことから,アロ免疫反応に伴い惹起される閉塞性気道病変の形成に,マクロファージが関与することが明らかとなった.

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] 岡田 克典ほか: "肺移植_トレランスの成立_"THE LUNG Perspectives. 9(1). 32-36 (2001)

  • [文献書誌] 近藤 丘ほか: "肺移植の現状と課題"呼吸. 20(1). 4-11 (2001)

  • [文献書誌] 松村輔二ほか: "肺移植からみた脳死ドナーの管理と評価"ICUとCCU. 25(5). 353-362 (2001)

  • [文献書誌] 松村輔二ほか: "なぜ脳死肺移植は難しいか"呼吸と循環. 49(6). 576-580 (2001)

  • [文献書誌] Okada Y, et al.: "Prolongation of allograft survival with viral IL-10 transfcction in a highly histoincompatible model of rat heart allograft rejection"Transplantation. 71(5). 686-691 (2001)

  • [文献書誌] Okaba Y, et al.: "Antithrombin III ingibits lymphocyte proliferation, immunoglobulin production and mRNA expression of lymphocyte grouth factors(IL-2,γ-IFN and IL-4) in vitro"Transplant Immunology. 9. 1-6 (2001)

  • [文献書誌] 岡田 克典ほか: "呼吸器疾患-最新医療と21世紀への展望-"先端医療技術研究所. 489 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2012-10-30  

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