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2001 年度 研究成果報告書概要

脳血管障害に対する髄腔内投与遺伝子治療-至適ドラッグデリバリーシステムの開発-

研究課題

研究課題/領域番号 12470282
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 脳神経外科学
研究機関弘前大学

研究代表者

大熊 洋揮  弘前大学, 医学部, 講師 (40211099)

研究分担者 尾金 一民  弘前大学, 医学部附属病院, 助手 (70292159)
鈴木 重晴  弘前大学, 医学部, 教授 (30004708)
研究期間 (年度) 2000 – 2001
キーワード脳血管障害 / 遺伝子治療 / ドラッグデリバリーシステム
研究概要

脳血管を標的とした髄腔内投与遺伝子治療のdrug delivery systemとして,リポソームベクターとハイドロゲル・ポリマーの安全性と有用性を検討した.
リポソームベクターの検討で使用したリポソームはcationic lipidを用いた.ラット培養平滑筋細胞を用いcationic lipidの濃度別に培養を行った所,80μM以上の濃度では細胞障害性がみられた.そこで以下の実験を40μMの濃度中で行った.βガラクトシダーゼプラスミドベクターとcationic lipidの複合体を作製し,これを培養液中に混入し培養を行ったところ,βガラクトシダーゼプラスミドベクター単独に比べ約8倍の細胞内導入が得られた.次にラット髄腔内にβガラクトシダーゼプラスミドベクターとcationic lipidの複合体を大槽穿刺下に注入し,経時的に脳底動脈への導入効率を検索した.この結果8日後までは導入効果が得られ,14日後には減弱した.このことからcationic lipidをベクターとした遺伝子治療は1週間程度の急性期疾患を対象としては良好なdrug delivery systemといえることが示された.
ハイドロゲル・ポリマーを用い遺伝子導入の長期持続性が得られるかを検討した.安全性の確認のため,手術用顕微鏡下にウサギ中大脳動脈にハイドロゲル・ポリマーを塗布し,経時的に脳の組織学的検索を行ったが,中大脳動脈およびその周囲の脳に異常は認めなかった.ルシフェラーゼDNAをハイドロゲル・ポリマーに混合し,ウサギ中大脳動脈周囲に塗布し,経時的に中大脳動脈を摘出し検討した.塗布2週,1ヶ月後には十分な遺伝子導入が認められたが,2ヶ月後には減少,3ヶ月後には測定不能となった.以上からハイドロゲル・ポリマーによる遺伝子導入は1〜2ヶ月までは期待できることが示された.

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公開日: 2004-04-14  

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