研究課題/領域番号 |
12470283
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
高橋 明 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (40301048)
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研究分担者 |
高山 和喜 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (40006193)
江刺 正喜 東北大学, 未来科学共同研究センター, 教授 (20108468)
仁田 新一 東北大学, 加齢医学研究所, 教授 (90101138)
大槻 昌夫 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (40108486)
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キーワード | 脳血管 / 脳動脈瘤 / 脳動脈硬化 / 三次元画像処理 / コンピューター / シミュレーション / 血管内治療 |
研究概要 |
平成13年度は昨年度に引き続き、以下の二点を中心に研究を進めた。 1)三次元血管モデルの構築:まず三次元の血管モデルを実際の患者のデーターから構築する研究については、三次元デジタルサブトラクション血管撮影(3D-DSA)のデーターを、スーパーコンピューターで処理するためのルーチンを作製した。その結果、ほぼリアルタイムに三次元データーを処理可能になった。このモデルにおいて、心臓側から脈圧を持つ血流を流すシミュレーションができるようになり、頭蓋内脳動脈癌など様々な脳血管疾患の種々の病態について、動脈壁の静水圧分布、ダイナミック圧分布や動脈壁のずり応力の変化、管膣内での血流パターンの解析が行える様になった。これまでの検討では破裂動脈癌と未破裂動脈癌についてえ、検討したパラメーターでは大きな違いがないことが判明した。 2)脳血管内治療のコンピューターシミュレーション:1)で得られたデーターを利用して、仮想空間上でカテーテルやガイドワイヤーを操作するソフトウェアを開発中である。実際の脳血管内治療のデーターをフィードバックする方法についても更にデーター収集を行い、シミュレーションに反映しつつある。 これら基礎的研究に加えて、血管内治療における遠隔操作の方法について、更に検討した。従来は能動カテーテル、能動ガイドワイヤーのような操作される機器が自ら動くものを想定していた。しかし、非常に屈曲蛇行が強く、また細径ので繊細な構造を持つ頭蓋内血管内での制御を考えると、もう一つのオプションとして頭蓋外からの磁場によるコントロールも大いに将来性のある方法と考えられた。磁場と用いた血管内機器のコントロールについて基礎的な研究を開始した。
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