研究分担者 |
高本 眞一 東京大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (60137833)
松島 綱治 東京大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (50222427)
佐久間 一郎 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 助教授 (50178597)
橋本 寿正 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (50101001)
大村 昭人 帝京大学, 医学部, 教授 (80129981)
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研究概要 |
1)皮膚全層欠損ラットモデルでの治癒促進の機序を示唆する証拠を得る追加実験を行った。電子スピン共鳴法で創傷治癒を初期より促進させる酸性ならびに中性陽極水にOHラジカルが発生していることを確認した。これにより創傷治癒の初期における白血球およびそれに続く繊維芽細胞の活性化、増殖を促進したと推察された。 2)in vitro実験において酸性ならびに中性陽極水がいずれも広範な種類の細菌(E coli,Serratia marcescens,Pseudomonas aeruginosa,Staphylococcus aureus,Enterococcus faecalis,Bacillus subtilis,mycobacter ium bovis)に対して極短時間(30秒)に完璧な殺菌効果を有することが判明した。 3)創傷治癒促進機序のさらなる解明のための予備実験として中性陽極水が代表的培養細胞系の一つであるmonocyte系のU937 cell line(培養液はRPMI1640+10%FCS)に対して育成障害をきたさないかどうか検討した。その結果培養液の水を50%まで中性陽極水に置換しても発育にまったく変化がないことがわかった。 4)敗血症ラットモデルの作成を行った。当初予定していたlipopolysaccharideよりより実際の敗血症に近づけるようE coli(10^9CFU/ml)を静脈内投与をし、半日後もかろうじて死亡しないような投与量を検討した。その結果2mlの投与で目的が達成できることを確認した。
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