研究課題/領域番号 |
12470320
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研究機関 | 島根医科大学 |
研究代表者 |
斉藤 洋司 島根医科大学, 医学部, 教授 (50162243)
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研究分担者 |
桐原 由美子 島根医科大学, 医学部, 教務職員 (90234400)
越崎 雅行 島根医科大学, 医学部, 助手 (40294376)
土井 克史 島根医科大学, 医学部, 講師 (20304272)
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キーワード | モルヒネ / 耐性 / 脊髄 / 侵害刺激 / 非侵害刺激 |
研究概要 |
雄ラット(Sprague-Dawley)を対象とし、ペントバルビタール麻酔下に腰部よりくも膜下腔カテーテルを留置した。4日間の回復期間をおいて、くも膜下腔カテーテルよりモルヒネ溶液20μg/μlを1日2回(朝、夕)5日間にわたって繰り返し投与した。コントロール群では同様の方法を用いて生食をくも膜下腔投与した。侵害刺激および非侵害刺激に対する反応を1日のうちの1回目のモルヒネまたは生食投与の前後で測定した。侵害刺激にはtail flick試験、radiant heat試験を用い、機械的非侵害刺激にはSemmes-Weinstein monofilamentを用いて触覚刺激を行い、それぞれの刺激強度に対する逃避反応を調べた。これらの測定は薬剤投与5日間と薬剤投与終了後5日間の毎日行った。一部のラットでは、モルヒネ持続投与終了日にモルヒネ耐性の程度を調べるためモルヒネの負荷試験を行い、それぞれの試験に対する疼痛閾値を測定した。 モルヒネ投与群の投与後のtail flick試験に対する疼痛閾値は、1日目をピークとして徐々に減弱していった。radiant heat試験におけるモルヒネ投与群の投与前の閾値は、生食投与群に比べ3日目より有意に低下した。Semmes-Weinstein monofilamentに対するモルヒネ投与群の投与前の閾値は、1日目に比べ3日目より有意に低下した。 本研究結果から、モルヒネの抗侵害受容効果は連続投与によって減衰する、すなわち耐性が形成されるが、同時に投与前の疼痛閾値がしだいに低下していくことから、脊髄における侵害、および非侵害刺激に対する反応性はしだいに増強していくことが示された。
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