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2000 年度 実績報告書

脳細胞環境系を考慮した脳保護機構の解明・新規脳蘇生法への試み

研究課題

研究課題/領域番号 12470324
研究機関東京医科大学

研究代表者

一色 淳  東京医科大学, 医学部, 教授 (60074796)

研究分担者 濱田 良一  東京医科大学, 医学部, 講師 (50246279)
三浦 仁  東京医科大学, 医学部, 講師 (50246302)
渡辺 泰雄  東京医科大学, 医学部, 助教授 (70183720)
キーワード脳細胞環境系 / 脳保獲 / 培養脳神経細胞 / 培養脳グリア細胞 / アシドーシス / Bcl-2 / Ca^<2+> / NOx
研究概要

「目的」本研究は脳細胞環境系の脳保護調節に関わる役割を明確にするため,アシドーシス誘発細胞障害発現時における細胞外Ca^<2+>の役割とアポトーシス誘導との関連性についてBcl-2mRNAの発現を基盤として検索を行った。「方法」1)培養細胞はラット小脳顆粒細胞を定法の如く分取し,グリア細胞と神経細胞の共存する初代培養細胞を用いた。2)細胞外アシドーシスはpH6.7およびpH6.3を設定し、細胞外Ca^<2+>除去群は1.2mMCaCl_2の代わりに1mMEGTAを加えた。なお、対照群はpH7.4のKrebs-HEPES緩衝液とした。3)細胞障害の検索はCalcein法で行い、apoptosisはHoechst33258による蛍光法で確認し,apoptosis screening kitで定量を行った。4)NOはHPLC-UV法によるNO_2/NO_3の各定量値から解析した。5)Bcl-2mRNAの発現は即時性quantified RT-PCR法によって定量した。「結果」1)アシドーシスの進行によって、20時間後には20-30%の細胞死が認められた。しかも、細胞外Ca^<2+>除去によって細胞死は著明に増加した。2)apoptosisの発現はアシドーシスの進行によって増加したが、細胞外Ca^<2+>除去群ではapoptosisの発現は低下した。3)NOx量は対照群と比較してpH6.3の時に著明な低下が観察された。細胞外Ca^<2+>除去によりNOx量は増量した。4)Bcl-2mRNA発現は,20時間の培養後,アシドーシスの進行に伴なって増量したが、細胞外Ca^<2+>除去による著明な変動は認められなかった。「考察」本研究成績から、1)アシドーシス下で小脳顆粒細胞の神経およびグリア細胞共存においてapoptosisが発現し,その発現に細胞外Ca^<2+>が重要、2)NO産生はapoptosis発現とは相関性を有さないことが示唆された。

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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