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2001 年度 実績報告書

尿失禁とβ3アドレナリン受容体遺伝子変位に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 12470335
研究機関福島県立医科大学

研究代表者

山口 脩  福島県立医科大学, 医学部, 教授 (60006814)

研究分担者 橋本 樹  福島県立医科大学, 医学部, 助手 (70305374)
横田 崇  福島県立医科大学, 医学部, 助教授 (20240939)
キーワードβ3アドレナリン受容体 / 遺伝子変異 / 尿失禁
研究概要

β3-アドレナリン受容体(AR)の遺伝子変異と尿失禁(不安定膀胱)との関連を見るため、尿失禁患者群と正常コントロール群における変異出現率を比較した。尿失禁群(64名)では、ヘテロ型変異(Trp64Arg)とホモ型変異(Arg64Arg)はそれぞれ45%および5%となり、合せて50%の高い出現率であった。一方、正常群の遺伝子変異出現率は32%(ヘテロ29%、ホモ3%)を示した。したがって昨年の報告と同様に、β3-AR遺伝子変異は尿失禁の発症に強い相関を有する結果となった。しかし、症例数がまだ十分得られていないので、各群250例を目標に調査を継続していく予定である。
ヒト膀胱平滑筋におけるβ3-ARの機能について、幾つかの基礎研究を施行した。今回はβ3-AR遺伝子がヘテロ型変異を持つ膀胱を2症例検討することができた。これら2症例からの膀胱筋切片は、いずれもβ3-アゴニストにたいし弛緩反応を示した。この結果から、β3-ARはたとえ遺伝子変異を起こしていても合成アゴニストに対しては正常に機能することが示され、天然のアゴニスト(ノルアドレナリン)に対する反応を検討することが今後の課題として残された。
また、β3-アゴニストによる弛緩反応は、c-AMPの産生がプラトーになってもまだ進行していくことが明らかとなった。したがって、c-AMP産生以外の機序も弛緩反応に関与することが示唆された。

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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