研究課題/領域番号 |
12470335
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研究機関 | 福島県立医科大学 |
研究代表者 |
山口 脩 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (60006814)
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研究分担者 |
橋本 樹 福島県立医科大学, 医学部, 助手 (70305374)
横田 崇 福島県立医科大学, 医学部, 助教授 (20240939)
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キーワード | β3アドレナリン受容体 / 遺伝子変異 / 尿失禁 |
研究概要 |
1. β_3-アドレナリン受容体(AR)の遺伝子変異と切迫性尿失禁との関係を調べるため、尿失禁患者120名および正常非尿失禁者105名を対象に変異出現率を解析した。その結果、正常コントロール群では遺伝子変異率が31.5%(ヘテロのみ)であったのに対し、尿失禁群における変異率は53%(ヘテロ48%、ホモ5%)と高い値になった。したがって、毎年症例数を増して行くに従い、β_3-ARの遺伝子変異が切迫性尿失禁の発症に関与していることが確実になってきた。次年度はさらに症例数を増して検討する。 2.ヒト膀胱平滑筋のβ_3-アゴニストによる弛緩反応には、c-AMP産生に依存しない部分があることを見い出した。c-AMP産生がプラトーになってからの弛緩反応はイベリオトキシンやカリブドトキシンで抑制されるため、Ca作動性Kチャネルの関与が強く示唆された。 3.ヒト膀胱におけるβ-ARサブタイプの発現を定量的RT-PCRで解析し、β_3のmRNAの発現が全体の97%にもなることを明らかにした。この成果の一部は、雑誌"Urology!に発表してある。
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