研究課題/領域番号 |
12470356
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
大橋 俊孝 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 講師 (50194262)
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研究分担者 |
米澤 朋子 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (30304299)
二宮 善文 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (70126241)
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キーワード | ten-m2 / Neurestin / ノックアウトマウス / 脳 / 嗅覚神経 / 国際研究者交流 / スウェーデン:ドイツ |
研究概要 |
平成13年度の実績概要を申請した計画にそって以下に記す。 1.Ten-m2ノックアウトマウスの表現型解析:(1)II型膜貫通蛋白であるTem-m2の膜貫通ドメインに相当するエキソンにネオマイシン遺伝子断片を挿入することによりTen-m2ノックアウトマウスを作成した。現在、関連Ten-m遣伝子の発現、組織レベルの異常、phenotypeについて観察中である。Ten-m2遣伝子は確かにノックアウトされていることはmRNAレベル、タンパク質レベル両方共に確認された。胎児期E10.5以降に頭部に発現していることから胎児期の頭部発達に異常が見られる可能性も考えられたが、組織レベルではその異常は見られていない。(2)生後脳の成熟に伴う組織上の異常があるか野生型と比較を行ったが明らかな違いは見られなかった。申請時に計画したMombaertsらの匂い受容体遺伝子(P2)ノックインマウスとの交配に入る前に神経軸索特異的タンパク質MBPの抗体染色により検討を行った。(3)他Ten-mファミリー遺伝子の機能的代償の可能性について、研究初年度に作製した各遺伝子特異的ポリクローナル抗体、あるいはモノクローナル抗体を使用して検討を行った。機能的代償の可能性が考えられる。 2.マウス脳におけるTen-m2リガンドの検出:(1)Ten-mファミリータンパクの細胞外ドメインは既存のタンパクのドメイン構造にホモロジーが少ない構造上ユニークなものと考えられ、その構造解析はリガンド検出に重要である。4メンバー全部をHEK293細胞で発現させ、電子で観察すると全てジスルフィド結合を介した二量体を形成していることが分かった。諭文作製中である。(2)匂上皮の投射には細胞外マトリックス分子が関与する可能性があるとされ、リガンド候補分子としてCSPG(コンドロイチン硫酸プロテオグリカン)を想定し発現解析関連遣伝子のクローニングを行った。その結果、ヒアルロン酸結合新規脳リンクプロテインをクローニングし、発現について論文化することができた。
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