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2001 年度 実績報告書

コネキシン遺伝子変異による非症候性難聴の病態の解明

研究課題

研究課題/領域番号 12470358
研究機関長崎大学

研究代表者

菊地 俊彦  長崎大学, 医学部・附属病院, 講師 (70177799)

研究分担者 塚崎 尚紀  長崎大学, 医学部・附属病院, 助手 (70274660)
小林 俊光  長崎大学, 医学部, 教授 (80133958)
キーワードnon-syndromic deafness / inner ear / gas junction / connexin / voltage-gated potassium channel / Kv3.1b / Kv3.4 / aquaporin
研究概要

1)voltage-gated potassium channel Kv3.1b subunitがラセン靭帯の線維細胞を中心として蝸牛に豊富に存在する事を世界に先駆けて解明した。引き続き、前庭におけるKv3.1bの発現について検討し、日本臨床電子顕微鏡学会、日本耳科学会において発表し、大きな反響を呼んだ。
更に、voltage-gated potassium channel Kv3.4 subunitの発現について解析を行い、その分布様式は一部Kv3.1bと重複するが、更にコルチ器においても発現が見られることを解明した。この成果を日本耳鼻咽喉科学会総会、日本臨床電子顕微鏡学会、日本耳科学会にて講演し、更に国際学会でも発表する予定である。
これらのvoltage-gated potassium channelは内耳におけるgap junctionを介したカリウムイオン輸送機構において重要な役割を担っている可能性が示唆され、またこれらの遺伝子変異による遺伝性難聴の存在も想定され、内耳研究における新たな展望が開かれた。
2)aquaporinの内耳における発現を免疫組織化学的に解析し、哺乳類内耳においてはaquaporin-1とaquaporin-4が豊富に発現することを示した。またこれらの水チャンネル蛋白の発現様式には明確な種差があることを解明した。内耳におけるこれらの機能性膜蛋白の役割を考える上で重要な手がかりを得ることが出来た。
4)Brain-4遺伝子のノックアウトマウスにおいてラセン靭帯線維細胞間のconnexin 26の発現が著明に抑制されることを解明し、この動物にみられる高度の内リンパ電位の低下および聴力障害が線維細胞間のgap junctionを介したカリウムイオン輸送機構の破錠によるものである可能性が強く示唆された。
3)先天性難聴の聴覚生理学的解析を推進した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] A.-p.Xia, Y.Katori, T.Oshima, K.Watanabe, T.Kikuchi, K.Ikeda: "Expression of connexin 30 in the developing mouse cochlea"Brain Research. 898. 27-29 (2001)

  • [文献書誌] E.So, T.Kikuchi, K.Ishimaru, Y.Miyabe, T.Kobayashi: "Immunolocalization of voltage-gated potassium channel Kv3.1b subunit in the cochlea"NeuroReport. 12. 2761-2765 (2001)

  • [文献書誌] A, -p.Xia, T.Kikuchi, O.Minowa, Y.katori, T.Oshima, T.Noda, K.Ikeda: "Late-onset hearing loss in a mouse model of DFN3 nonsyndromic deafness : Morphologic and immunohistochemical analyses"Hearing Research. (in press).

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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