研究課題/領域番号 |
12470371
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
岩川 眞由美 筑波大学, 臨床医学系, 講師 (30231723)
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研究分担者 |
山田 正夫 国立小児病院, 研究センター・先天異常研究部, 部長
金子 安比古 埼玉県立がんセンター, 化学療法部, 部長
秦 順一 慶応義塾大学, 医学部, 教授 (90051614)
土田 嘉昭 群馬県立小児医療センター, 院長 (80010164)
大橋 靖雄 東京大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (00134461)
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キーワード | Wilms種瘍 / LOH / LOI / WT1gene / RTK / CCSK |
研究概要 |
1996年に開始された日本ウィルムス腫瘍グループスタディは、正確な病理診断と統計学価値の高いデータベース化を目指して、開始された。1996〜2000年登録症例につき登録状況、治療状況、病理学的診断、分子生物学的評価及び進捗状況を、以下に概略する。 1.登録状況:1996年スタディ開始後2000年までに登録されたのは、1996年13例、1997年17例、1998年29例、1999年41例、2000年37例、合計137例でった。年齢は2ヶ月から15歳。臨床病期はstage I 44例、II 28例、III 17例、IV 13例、V 10例であった。 2.治療状況:病期・病理に則り選択するregimenの施行状況、その治療結果・予後及び副作用報告について検討した。JWiTSの治療は、短期集中型プロトコールが中心であり、regimen EE-4Aは54例、regimen DD-4A16例、regimen RTK4例に施行された。 3.病理診断:標本送付は62例であり、central reviewの結果、腎芽腫が53例、RTKが6例、CCSKが3例であった。予後不良群は肉腫型以外にも観察され、anaplasia以外に細胞分裂・核崩壊像・壊死像・血管浸潤を認め、新たな病理分類の可能性が示された。 4.分子生物学的解析:WT1 geneにつきサザンブロット法、PCR-SSCP後、異常例については塩基配列の決定を行っている。WT1 gene異常の有無を26例について分析した結果、微小変異が6例、巨大ホモ欠失が1例、正常が19例であった。 5.情報の共有:データは汎用データベースマネジメントシステムを用いて保存し解析に用いている。 現在、Wilms腫瘍関連遺伝子,LOH,LOI分析による本症発癌機構・予後因子の解明のための研究を、継続中である。
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