研究課題/領域番号 |
12470382
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
前田 健康 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (40183941)
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研究分担者 |
山本 仁 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (80265165)
河野 芳朗 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (60303129)
大島 勇人 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (70251824)
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キーワード | 歯根膜 / ルフィニ神経終末 / BDNF / TrkB / PGP9.5 / 終末シュワン細胞 / ノックアウトマウス / 免疫組織化学 |
研究概要 |
1.歯根膜における高親和性神経栄養因子受容体(TrkB)の分布 (1)歯根膜ルフィニ神経終末におけるTrkBの局在 歯根膜ルフィニ神経終末にTrkBの局在を免疫電顕法で検討し、その局在が軸索終末に存在するもの、終末シュワン細胞に存在するもの、両者に存在するもの、まったく反応を欠くものの4者に分けられることを明らかにした。 (2)歯根膜ルフィニ神経終末に付随する終末シュワン細胞におけるTrkB mRNAの発現 ラット脳からTrkB mRNAのcDNAを取り出し、cRNAプローベを作成し、歯根膜ルフィニ神経終末に付随する終末シュワン細胞におけるTrkB mRNAの発現をin situ hybridization法にて検討した。TrkB mRNAのシグナルが一部の終末シュワン細胞に発現されることを明らかにした。 (3)実験的歯牙移動時における歯根膜TrkBの発現の変化 ラット歯根膜では歯根膜ルフィニ神経終末に加え、線維芽細胞がTrkB陽性を示した。歯牙移動に伴い、TrkB陽性線維芽細胞の分布域は著名に変化したが、その数は変化しないことが明らかとなった。 2.BDNFノックアウトマウスにおける歯根膜ルフィニ神経終末の形態変化 ヘテロ型BDNFノックアウトマウスにおける歯根膜ルフィニ神経終末の形成状態をPGP9.5の免疫組織化学で検討し、ルフィニ神経終末の低形成に加え、軸索終末の発達状態が悪いことを示し、BDNFが歯根膜ルフィニ神経終末の発生・成熟過程に重要な役割を果たしていることを明らかにした。 3.北米神経科学会における成果発表 BDNFノックアウトマウスにおける歯根膜ルフィニ神経終末のphenotypeならびに分布密度について、サンディエゴ市で開催された北米神経科学会で発表し、議論を深めた。
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