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2000 年度 実績報告書

新しい免疫における感染細菌の排除の機構、異物カプセル化

研究課題

研究課題/領域番号 12470383
研究機関新潟大学

研究代表者

星野 悦郎  新潟大学, 歯学部, 教授 (90124619)

研究分担者 上松 弘幸  新潟大学, 歯学部, 助手 (40242432)
佐藤 尚美  新潟大学, 歯学部, 助手 (20018427)
中澤 太  新潟大学, 歯学部, 助教授 (60115053)
キーワードバイオフィルム / Actinomyces / Actinomycosis / 弱抗酸性菌 / 根尖病巣
研究概要

治療困難な根尖病変では感染細菌がバイオフィルム状態で存在し、抵抗性を増していることが示唆されている。通常、細菌自身が作り出す高分子物質が時々の細菌を被覆し、またバイオフィルム全体を覆い、バリアーとして働いていると思われている。この様な治療困難な症例ではActinomyces菌種が検出される頻度が高く、根尖部にActinomycosis(放線菌症)が起こっている可能性が示唆されているが、未だその典型的な病像が示されておらず、明確でない。一方、予備研究により、根尖病巣に弱い抗酸性を示す細菌を見出し、その顕微鏡的観察から、従来とは異なるカプセル化反応を予見している。根尖部Actinomycosisでは、Actinomycesがバイオフィルムとして存在している可能性が強い。平成12年度は、下記の研究成果を得た。
(1)根尖病巣の採取:
本研究を試料として用いる根尖病巣を、罹患者数が多く外科的処置によって治療することの多い、タイの研究協力者によって採取された。引き続き、試料採取の協力を得る。
(2)弱抗酸性菌とActinomyces菌種の検出:
日本人、フィリピン人、バングラデシュ人被験者から採取し保存していた歯垢、根尖病巣試料中には、5-12%の弱抗酸性菌が検出され、バングラデシュ人根尖病巣には、いずれの症例にも、Actinomycesが検出された。さらに採取する試料で検討する。
(3)カプセル化に関連する物質:
動物実験によるActinomyces感染病巣では、細菌塊を被包し、細菌塊を取り巻く好中球から境界している無構造な層はHE染色で塩基好性を示し、通常みられる中性多糖とは異なっていた。塩基好性を示すタンパク質、あるいは核酸を候補としてさらに検討を加える。
なお、本研究で使用する臨床試料は、十分な情報を提供し了解を得た患者から、現地の研究協力者によって採取されたものである。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] MD.A.Salam: "Intraperitoneal immune cell responses by Eubacterium saphenum in mice"Microbiology and Immunology. 45(1). 29-37 (2001)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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