研究分担者 |
GUNDUZ Mehmet 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (70333507)
辻極 秀次 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (70335628)
長塚 仁 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (70237535)
小守 壽文 大阪大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (00252677)
長岡 紀幸 岡山大学, 歯学部, 教務員 (70304326)
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研究概要 |
歯胚分化過程における上皮間葉相互作用を明らかにする為,BMP family遺伝子発現,基底膜の主要構成成分であるIV型コラーゲンの各α鎖の歯胚発生過程での局在および消長を免疫学的に観察した。胎生11日歯胚ですでにBMP-4,BMP-7の発現が認められ胎生12日でBMP-2の発現も認められた。また,IV型コラーゲン各α鎖の観察では,歯胚上皮基底膜にα鎖の部位および時期特異的な局在と組み合わせが存在することが明らかになった。 歯原性腫瘍の細胞分化を機能発現の面から明らかにするとともに、BMP familyの関与について検討した。エナメル上皮腫では,アメロジェニン遺伝子の発現が形態的に初期歯胚に類似している腫瘍細胞に認められ,機能分化の点では進んだ分化段階にあると考えられた。線維形成性エナメル上皮腫では,間質は歯周組織への分化を示し,これらの分化にBMP familyが関与している可能性が示唆された。腺様歯原性腫瘍では,BMP familyの局在および機能分化の面から,歯胚の基質形成期に類似していた。以上より歯原性腫瘍では各組織型の腫瘍実質と間質の歯原性への分化・誘導にBMP familyが特異的に関与している可能性が示唆された。 マウス歯牙形成における基質蛋白遺伝子発現と骨形成に必須と考えられているCbfa1遺伝子の関係について検討を行った。歯牙形態形成と基質蛋白遺伝子発現にCbfa1が関与していることが示唆された。また,Cbfa1ノックアウトマウスの遺伝子発現様式から切歯歯胚ではCbfa1による分化機構や転写調節機構が骨芽細胞と異なっていることが示唆された。
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