研究課題
基盤研究(B)
動体機能解析用3次元CTとは、ピンホールカメラの原理及び口腔内X線撮影用のCCDセンサーを利用し、散乱線の影響を極力排除した画質で、TVレートでの断層像を得るCT装置のことで、本研究では、動体機能解析用3次元CTを実現するための問題点を明らかにする事をその研究目的としている。本研究期間で、(1)画像再構成評価用プロジェクションデータ作成プログラムの開発(2)2次元プロジェクションデータからの画像再構成プログラムの開発(3)シミュレーション用サンプル可動システムの開発(4)CCDセンサーおよび制御プログラムの開発を行った。画像再構成評価用プロジェクションデータ作成プログラムでは、2次元プロジェクション数値データの取得が行えた。2次元プロジェクションデータからの画像再構成プログラムでは、先に求めた数値データを利用して再構成画像を取得することがでた。これらの結果より、画像再構成アルゴリズムおよび画像再構成プログラムの正当性を評価することができた。シミュレーション用サンプル稼働システムでは、4軸までのステッピングモータの制御が可能となった。CCDセンサーおよび制御プログラムの開発により、CCDセンサーのコントロールが可能であり直接撮影の画像を取得する事ができた。これらの開発したプログラムおよびシステムにより、CCDセンサーによって撮影された画像の回転中心上の画像については問題なく断層像を取得する事が可能であった。問題点としてX線管からの出力が弱かったため、CCDセンサーでピンホールを利用した撮影が困難であり、この点について今後改良が必要である。